加藤周一が語る、「戦争とは」

 11/21九条の会四国ブロック交流会があり、僕も世話役の一人として参加していたのですが、そこで、加藤周一が語る・「憲法九条から日本と世界を考える。」「戦争は、どのようにしてはじまるのか。」聞き手・小森陽一という小冊子に出会いました。

 わずか55ページですが、哲学者・加藤周一の世相の見方、戦争というものについて、納得させられるものはありませんでした。

 「世相の見方」と僕が表現したのは、お話が大衆的に理解でき、人間の機微にふれて納得させるものが僕に感じられたからで、加藤氏が世相談義をしているわけではありませんので、おことわりしておかなければなりません。

 ここで、ひとつだけ「戦争」について、小冊子から得たものをご紹介したいと思います。

 まず、「戦争」の定義です。加藤氏によれば、戦争には二つの違ったタイプの戦争があるという。何時始まったか、また、相手がわからない戦争、例えば日中戦争もその分類に入るといいます。それから、真珠湾攻撃など奇襲攻撃はしたものの少なくとも宣戦布告して国と国がはじめる戦争があるというのです。僕は、「戦争」というものについて、こんな見方をしたことがなかったので実に新鮮に感じました。

 そして、現代多くの戦争は前者による戦争だというのです。朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争・イラク戦争、そしてアフガン戦争。いずれも前者にかかわる「戦争」で、宣戦布告をし国どおしの戦争とはいえない、闘う相手もゲリラとかタリバンとか一般市民がいわば武装した人々で、国家を相手とした戦争ではない。

 確かに、私たちは同じ「戦争」という名で呼んでいるけれど実に様々な戦争の形があるものだということを改めて認識させられました。この話はさらに、戦争は「忍び足」でやってくる。というテーマにつづきます。ここでは、2.26事件や治安維持法などのお話も出てくるのですが、ブログでは又の機会にしたいと思います。

 今日は12月8日、日本がアメリカに真珠湾攻撃・宣戦布告し太平洋戦争に突入した開戦の日です。戦争と平和のあり方を考える日にしたいですね。

 今朝、水曜日は、吉野橋交差点で定例の宣伝日。山田県議との街宣でも、12月8日のお話をさせていただきました。

 では。

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