公開アンケートですので、アンケート回答について公開させていただきます。
公開質問状への回答
ごみゼロフォーラムの皆さんが目的としている「ごみを減らして循環型社会の実現をめざす」活動に敬意を表します。
公開質問状で5点にわたる質問をいただきましたが、まず質問の前文の質問に至るごみゼロフォーラムの「問題認識」ですが、一般廃棄物中間処理施設整備基本計画(以下:基本計画)のについて3月議会で承認が得られれば基本計画は「完成」となります。とされ、以後基本計画は変わらない、いうご見解のようですが、日本共産党市議団(以下市議団)は、議会質問を通じて市当局の答弁からそのようには思っておりません。
市議団に対する答弁で、基本計画は平成33年度の見直しをはかること。また、基本設計の確定に至るまで、ごみ減量の取り組みや減量化についての新たな知見や方針の下で基本計画の見直しを行うとする答弁を行っており、そのように理解しています。
また、焼却炉の規模についても全体として現在396トンとされていますが、3つの焼却炉の建設で対応するとしていることから、整備後についても、ごみ減量化をすすめ、3炉から2炉の使用にするなど、整備後の炉の運用の在り方についても減量化に対応する焼却炉の運用となるよう引き続き求めていくものです。
次に、基本計画の候補地について「小松島市水道水源の上流にあたり」として、さまざまな問題点があります。との認識のもとに、「ごみ中間処理施設としてふさわしい」と考えているかと、質問がなされている点について、お答えします。
日本共産党市議団は、徳島市の老朽化したごみ処理施設の建設について、市民にとって必要不可欠な施設建設だと認識しています。しかしながら、実際に建設場所の選定においては、近隣住民の居住環境にとって、施設建設と整備後の状況がどのような影響をもたらすのか、騒音、悪臭、環境への問題、また「迷惑施設」といったマイナスのイメージから地域の地価に影響するなどさまざまな問題、課題について、近隣住民の理解が不可欠だと考えています。
ご質問の「水道水源の上流」も上記懸念のひとつではありますが、ふさわしいか、ふさわしくないか、という2者択一でお答えできる性格のものではありません。水道水源に影響を及ぼすなら当然整備すべきではないでしょう。しかし、現在の段階で水道水源に影響をもたらすという具体的論拠なしに水道水源の上流だという理由だけで、ふさわしくないとの結論を出すことは妥当な判断だとは思いません。現在「基本計画」予定地には、ご承知の通り、民間のごみ焼却施設が稼働しており、1市4町1村のごみを焼却し、地元近隣住民から悪臭、野積み等汚染などへの改善要望がだされています。しかし、これらの環境問題によって、小松島の水道水源が問題になっているとは承知していません。
次に362台のトラックについてですが、交通についての環境負荷を直接受ける地元住民の要求・要望にそって、交通渋滞への対処や交通事故対策などについて改善をはかることは重要だと思います。
さらに「CO2負荷についても増大が懸念される」との見解の元に質問されていますが、ごみは各自治体で処理し集めてもごみの輸送は必要であることは論をまちません。ここで質問者の言いたいことは、「長距離輸送」という問題認識から、CO2負荷の増大をさしているものと思われますが、大型車と小型車などごみ配送車の性能や短距離輸送と長距離輸送のCO2の排出量にかかわる科学的知見、また、一定の大型炉による建設・運営コスト減(コスト減=CO2削減となる)、炉の性能の考慮など、総合的判断のいるもので、CO2の増大懸念については、判断しかねるところです。
ごみ減量化やバイオマス化については、積極的に進めるべきものとして議会でも再三再四とりあげてきました。質問にあるとおり、徳島市の市民一人当たり一日に出すごみ排出量は全国類似都市と比較してもワースト9です。だからこそ、ある意味、老朽化したごみ焼却炉整備の今こそ、行政と市民、事業者等に働きかけ、ごみ減量化を抜本的にすすめる絶好のチャンスです。
ところで公開質問状の質問項目ではありませんが、この際「広域連合」による施設建設について市議団の見解を示しておきたいと思います。
日本共産党市議団は、かつてすすめられた佐那河内村を焼却炉建設の候補地とする2市4町1村の広域施設整備に反対してきました。反対の理由は、運営が一部事務組合方式であること。また、徳島市の大量のごみ処理を、広域連合の名で佐那河内村民に押し付けることはできないと判断したことです。
現在進めている2市4町での広域施設整備(自治体相互協力)計画にあたっては、徳島市民のごみ処理は徳島市が責任をもって行う。そのために吉野川市の中央広域連合のような議会の議決承認もなく市民の声が届かない一部事務組合による運営方式に反対し、施設の運営は徳島市が行い建設場所についても徳島市が責任を持つ、そして徳島市は各自治体と協定によって相互協力する委託運営方式とするよう求めました。これによって、徳島市においては、市民と議会の声がごみ処理施設の運営に反映することができ、焼却炉本位の運営(焼却炉のためにごみを集める)ではなく、ごみ減量化本位の運営(ごみ減量に応じて焼却量も減る)にすることが可能となっています。
日本共産党市議団は、「広域連合」という自治体間協力によるごみ処理施設建設に反対ではありません。全国の多くの自治体で「複数の自治体が広域処理施設建設」方式をとっていますが、日本共産党は「広域連合」による自治体の相互協力そのものについて否定し反対をするものではありません。日本共産党市議団は、佐那河内村の時の影響もあり「広域処理反対」を掲げる方々もいる中でしたので、他都市の地域の「広域連合」によるごみ焼却施設建設に対する日本共産党議員団等の対応についても知る限り調査しました。しかし、「広域連合反対」を前提とする日本共産党議員団はありませんでした。
私たち市議団は、ごみ処理施設整備計画のこの機に、抜本的なごみ減量化となるよう市民とともに運動を進め、今後とも、遅れた徳島市のごみ行政の改善に向けて全力で取り組む決意です。
以上ご回答申し上げます。
2019年2月22日
日本共産党徳島市議団 団長 加戸 悟
副団長 船越 智子
幹事長 見田 治
渡邊亜由美
塀本 信之
ご回答ありがとうございます。その中に「一般廃棄物中間処理施設整備基本計画(以下:基本計画)のについて3月議会で承認が得られれば基本計画は「完成」となります。とされ、以後基本計画は変わらない、いうご見解のようですが、日本共産党市議団(以下市議団)は、議会質問を通じて市当局の答弁からそのようには思っておりません。
市議団に対する答弁で、基本計画は平成33年度の見直しをはかること。また、基本設計の確定に至るまで、ごみ減量の取り組みや減量化についての新たな知見や方針の下で基本計画の見直しを行うとする答弁を行っており、そのように理解しています。」と、ありましたので、今日、市の環境施設整備室室長さんや担当課の職員さんにお尋ねしたところ、「一般廃棄物中間処理施設整備基本計画」の33年度の見直しはないとのお返事でした。見田さんの本会議議事録も読みましたが、そのようなご質問も市側の返答も書かれてありませんでした。
また、市が「バイオガス化施設を別の場所に検討する」と言っていることについて、基本計画との整合性についての市の考えを聴くと、「共産党の議員さんの方から、飯谷にバイオガス化施設を断念するのであれば、別個に検討してくれと言われたのでそうなった」との答えでした。
このごみ処理施設建設には444億6千万円もの巨額の費用がかかり、たった18%のごみ減量目標に基づいて、396トンの大型炉で高温処理する計画となっています。また広報が不十分で計画を知らない人が大多数です。パブリックコメント募集には467人の徳島市民と周辺5市町の53名からの意見が寄せられ、一番多かった意見が「まずはごみを減らして、大型焼却炉はやめてほしい」というものでした。
このような計画をこの3月議会で承認することはやめて、パブリックコメントで寄せられた市民の意見を計画に反映し、引き続き検討してほしいと、ごみゼロフォーラム実行委員会は全会派に要望しましたが、共産党市議団のご理解を得られず残念です。