1月16日、県教育会館には、約70人が出席。特別報告として「伊方原発特有の危険性」(和田宰・伊方原発運転差し止め訴訟原告団事務局長)を学びました。
和田氏は、福島原発事故は津波による全電源喪失が大きな問題点とされているが、事故調査で、津波到達時間15時27分前の15時03分に非常用復水器の手動停止が行われた問題について、「福島事故は津波以前の地震動が原因では?」との疑いが生じているとの見解を示し、伊方の特別の危険性として、①伊方沖6㎞には中央構造線活断層帯があること。②伊方は、全国で唯一内海に造られた原発であること。③岩国の米軍低空飛行訓練ルート下の原発であること。④老朽化と耐震性など4つの危険性を指摘しました。
1号炉・2号炉の耐震性~四国電力の報告の問題点
四国電力は、伊方1号炉の耐震性について、2012年5月25日にストレステストの結果「基準値振動570ガル」の1.66倍(946ガル)まで耐えるなどと報告した。しかし、もともと1号炉2号炉とも耐震指針ができる1981年に建設され、建設時の設計地震動は200ガルで建設されていること。1978年の2号炉差し止め裁判では、設計の200ガルの3~4倍の安全余裕があると陳述していることを示し、「200ガル」で建設し、その後何らの補給工事もしていないのに、600ガルといい、いままた946ガルまで耐えられるという、四国電力の「耐震性」への疑問を呈しました。
伊方3号炉(プルサーマル)の耐震性については、2011年11月4にちに四国電力が提出したストレステスト報告では、想定する地震動570ガルの1.86倍(1060ガル)までは、原子炉内の核燃料が壊れないとしているが、11年の東日本タイ震災の地震動は2933ガル、08年岩手・宮城内陸地震では4022ガル、06年新潟県中越地震は1700ガルで、福島原発1号炉は449ガルを想定して建設されたが、507ガルで破損したことを上げ、ストレステストの結果が仮に事実としても、安全とは到底言えないと指摘しました。
瀬戸内に面した原発事故は~
他の原発立地点は、外海に面しているが、伊方原発が、唯一、内海に面していることについて、汚染が外海へ拡散するのではなく、瀬戸内全体に広がり、とどまる危険を指摘。いったん事故が発生すれば、取り返しのできない事態となる危険性をも指摘しました。
総会は、原発事故2年目の「3・11大規模集会」への取り組み、鳴門市議会で可決された「請願」書の運動推進、伊方原発を止める署名運動などを確認し閉会しました。