9割が原発ゼロ支持~パブリックコメントの内容・政府が発表

 去る8月22日、首都圏反原発連合のメンバーが、首相官邸で野田佳彦首相に面会し「一刻も早く原発ゼロにする英断を希望する」と要求しています。同メンバーは、大飯原発の再稼働を中止すること。すべての原発の再稼働をさせないこと。原子力政策を全原発廃炉の政策へと転換すること。原子力規制委員会の人事案を撤回すること。要求書として首相に手渡しています。話し合いは、物別れに終わりましたが、首相が官邸に、原発反対行動の代表団招き、面会するということは異例のことです。3月29日最初300人で始まった官邸前行動は、徐々に数千人規模に広がり、大飯原発再稼働を強行した6月22日には4万5千人、翌週金曜日には20万人と空前の広がりを見せ、そしてその後も、毎週数万人から十数万人規模で官邸前・抗議行動が今なお、連日続けられています。

これらの行動に参加している多く人々はいわゆる組織動員されて参加しているのではなく、家族連れや通勤帰りのサラリーマンなど組織に縛られず自由な意思で多くの市民が参加されている模様も報じられています。このような国民の運動が首相の面会という異例の対応を引き出したことは間違いないでしょう。

 また政府は、国民の反原発意識の高まりを受けて、この夏2030年の原発依存度について、「0%」「15%」「20~25%」の3つの選択肢を示した国民的議論を呼びかけました。そして、3つの選択肢について、それぞれ討論型世論調査、意見聴取会、意見公募(パブリックコメント)を実施し、その結果と政府の検証結果を発表しています。

討論型世論調査では、討論前と討論後の3回の意見の変化をアンケートによって分析しています。最初の電話調査の段階では原発依存度0%支持が32.6% でしたが、討論後の調査では14.1%上昇し46.7%が原発0%を支持し討論によって、「安全性の確保」重視する人が増え、0%支持が増えたと分析しています。

同じくパブリックコメントの分析では、寄せられた意見の内89.1%が「原発は不要」と主張し、原発依存度についても、即ゼロが81%、「段階的にゼロ」が8.6%としています。

以上のような国民的議論の結果を受けて、8月28日、政府の専門家会合であるエネルギー政策の「国民的議論に関する検証会合」は、「少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」との検証結果を示しました。

 検証会合の座長である・古川元久国家戦略相は、記者団に「原発をなくしていきたいという思いの方が過半数を占めている。これが今回の国民的議論を検証した結果だ。国民の声は、しっかりと重く受け止める」と述べています。

さて、徳島市長は、原発ゼロをめざすべきだというこの国民の声にどう答えますか。

では。

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