今日の徳島新聞に09年国税庁実態統計による「民間平均給与」が、額・率とも過去最大の下落との記事が掲載されています。確か民間給与はこの10年下がり続けてきていると思いますが、これまでの下落額の最高が7万6千円(08年)なのに対し、さらにこの3倍の「▲23万円」もの下落額です。 子どもたちは、日々成長し食費も教育費も毎年増えていくのに給料は逆に減っていくのですから…労働者の家計の苦しさは並大抵ではないでしょう。
まともな雇用と賃上げ、下請けいじめの是正が日本経済を救う!
今日本経済は長引く不況に苦しんでいます。だから、給与の減少も「仕方が無い、ここはじっと辛抱辛抱」と思い込んでいる方がほとんどではないでしょうか。確かに、私たち庶民のくらしは「財布の中身」といつも相談しなければなりません。そういう意味では現実の暮らし向きの「辛抱」は止むを得ません。しかし、不況だから給与の減少は当たり前という、実はここに経済のからくりがあることを見ておかなければなりません。私たちが、不況だ、不況だと耐え忍んでいる中で、日本の主要な大企業は、史上空前利益を上げ、株主配当と役員報酬も大幅に引き上げたうえに、「内部留保」を一年で11兆円も増やし続けている事実があります。これまでに積み上げた「内部留保」は240兆円にものぼり、大企業が保有する投資先さえない「過剰資金は」50兆~60兆円にも達しています。考えても見てください。大企業が1年間で積み立てた「内部留保」10兆円で、200万人の正社員を年収500万円で10年間継続雇用できるのです。財界は管民主党政権にさらなる法人税減税を求め管内閣はこれに応えるようですが、この法人税減税で、さらに約1兆円の利益が大企業にもたらされる事になるはずです。財界・大企業は、国民のくらしや経済を無視して、雇用破壊・賃金破壊の資本のもつ「飽くなき利潤追求」の論理を政府や国民に押し付けていますが、国民の暮らしが成り立たず、日本国内の内需の落ち込みが、国際的な不況下で日本経済の決定的な弱点になっていることは明瞭です。尖閣諸島をめぐる対中関係でも、外需頼みのこの日本経済の弱点が浮き彫りにされています。財界・大企業は「国際競争力の強化」を金科玉条にふりかざし、コスト削減を労働者と下請け中小企業に一方的に押し付けて、もう十数年も利潤の拡大を続けてきています。しかし、このようなコスト削減だのみの「国際競争力」は中期的・長期的視点で見て、決して企業にとってよいことではありません。本来の国際競争力は、コストだけでなく「技術」や「品質」「ニーズ」で競争力を高める必要がありますが、日本の製造業は、賃下げと使い捨て労働で、目先の利益に走り、労働者の技術の低下・品質管理は後退の一途です。
だれが、この経済の悪循環を絶ち、まともな経済に代えていくのか?
この経済を立て直すには、「財界・大企業」に社会的責任をはたさせる必要にせまられます。我々国民が消費税増税の痛みに反対するように、財界大企業にまともな雇用や賃金の是正、下請けに対する公正な取引を求めたら、財界から抵抗もきっとあるでしょう。しかし、消費税増税の国民の痛みと根本的に違うのは、企業側にとっても内需は確実に拡大し中長期的には、経済の安定と堅実な発展、労働意欲の向上と技術力確保の恩恵がもたらされ、労働者を切り捨てる偏ったコスト削減による「国際競争力」の確保ではなく、総合力のある「国際競争力」の確保がもたらされるのではないでしょうか。この立場にたっているのが、私は、日本共産党の経済戦略だと思っています。