僕が市民劇場に加入して丸1年がすぎました。それまで労働運動と自宅の往復の毎日でしたので、生のお芝居を鑑賞することも無く過ごしてきた僕でしたが、徳島労連の退任を機に、これまでの自分の歩んできた道と少し違った道に足を分け入ろうと入ったのが市民劇場です。これまで5~6本の作品を鑑賞してきましたが、喜劇や人間の情愛・裏表・強さ弱さなど、日常のくらし中でどこかで体験した様をうまく引っ張り出して脚本を構成し、あの狭い舞台と時間の中で、たくみに見せるものだといつも感心しながらみています。僕はどちらかと云えば、お芝居を外から見ているところがあるのですが、いい作品(僕にあった)にめぐり合うとしだいに舞台に引き込まれて、舞台の同化してしまうことがままあるのです。前進座の「あなまどい」もその作品のひとつでした。
午後6時半から東急インで、徳島市民劇場創立50周年記念パーティに参加しましたが、50年の歩みをコンパクトにまとめ、しかも琵琶語りで吟じるとは! さすが、演劇鑑賞のプロ。僕には到底考えもつかないことで、拍手喝采です。また、その琵琶語りの出だしが振るっているのです。「安保反対、声轟きて…」とくるのですから~。市民劇場の前身が労演とは知っていましたが、市民劇場の歴史と運動が今も生き続け、これからも大切にしていこうという心意気に満ちた「50周年記念パーティ」でした。