民主党政権が2013年から導入を目指している「子ども・子育て新システム」ですが、私は、子ども・子育て新システムの文字の間に「放棄」~の文字を入れ、子ども・子育て「放棄」~新システムと呼ぶ事にしたいと思います。なぜなら、現行の保育制度にある、国や自治体の責任をことごとく「放棄」して、民間(株式会社もOK)任せにするものだからです。
1.市町村の義務とされた、保育サービスの提供(現物給付)はなくなります。利用者は自己責任で保育所を探し、市町村は利用料の一部(施設利用券・現金)を補助するだけです。
2.国や自治体が出していた保育所の運営費は出しません。施設の運営は、「保育の売り上げ収入」だけとなり、利用者数の増減によって経営が不安定なものになるのは必至です。保育士の人件費を切り下げる経営へ直結しています。
3.私立の保育所の建設費補助(国が2分の一・市町村が4分の一)はなくなります。震災などで全壊などの場合「激甚災害法」の適用でほぼ全額が国の負担でしたが、これもなくなります。新システムでは、保育サービスの売り上げの中から、減価償却として回収しなければなりません。
4.「待機児童」解消のため市町村が施設を増設する責任はなくなります。(1.のとおり保育サービス提供義務がなくるのですから~)利用者は市町村を通さず、直接施設と契約するシステムですから、市町村は待機児童の人数把握することが出来なくなります。
5.株式会社の参入をすすめます。赤字なら撤退自由、保育で儲けて株の配当や他の事業に回せる「保育商売」を検討中です。
6.保育利用時間を、午後だけ?、週3日?今日は3時間?などばらばらに、保育から「託児化に」変身します。
7.収入で保育に格差をつけます。認定時間以外は全額自己負担です。現行にはない、入学金・教材費・制服代などの徴収が認められています。英会話等の特別料金や少人数クラスには上乗せ料金が上限なしで認められています。
8.施設探しは親が、市町村は利用可能な施設の情報提供、紹介、調整となり、手のかかる子や障害児は、排除されがちに~
以上は、6月28日のしんぶん赤旗(日刊3面)から情報としていただきました。
子どもは社会の宝だなんていいながら、公の責任を放棄して、親の自己責任に保育を変質していくこんな制度になぜ変えようとするのか?僕には民主党の考え方がさっぱりわかりません。子育て・教育こそ、より公の責任と役割を発揮すべきではないでしょうか。
では。