「憲法を活かす」とは? 母親大会で学んだこと。

 少し前の6月19日第51回徳島県母親大会が開かれました。トモニプラザで開かれた大会には200人あまりの「母親?」たちが参加。僕は午後からの「活憲の時代」朝日新聞記者・伊藤千尋氏の講演を聞きに参加しました。講演時間は1時間半でしたが、ふぅ~ん  へぇ~ はぁ~ と、驚きとため息、笑いが入り混じるあっという間の楽しい講演でした。

 講演の内容ですが、カナリア諸島にある、「日本国憲法九条の碑」にはじまって、ペルー、チリ、ベネズエラ、コスタリカの庶民の運動・たたかいと「憲法」の話も、ふぅ~ん とうなりっぱなしでした。こんなことを書いても読んでいるあなたにはさっぱりわからないと思いますので、講演からベネズエラのおかみさんの話を一つご紹介します。

 南米にベネズエラという国があります。この国で2002年にクーデーター未遂があり取材に行きました。首都カラカスのど真ん中を歩いていると、貧しい人が路上にダンボールを置いて、その上で露天を開いている。石鹸とかカミソリといった小物を売っているんです。そのなかに本屋がありました。ダンボールの上に10冊、20冊と並べて売っている。僕は、何の本かと思いのぞいてみたら、憲法なんですよ。憲法の本を路上で売っていた。こんなもの誰が買うかと思うじゃないですか。僕はそう思いました。そう思いつつ見ていたら、そこに赤ん坊を抱えた若いおかみさんがやって来て、憲法の本を買っちゃったんです。僕は、びっくりして彼女を追いかけました。「もしもし、なんであなたはこんなもの買うんですか。何の役に立つのですか」と聞きました。そしたら彼女は私をキッとにらんでこう言ったんです。「憲法を知らなくてどうやってたたかえというのか。憲法を知らずに、どうやって生きていくのか」 あなたは何て馬鹿なことを聞くのかみたいな顔をして私をにらんで、そう言い捨てて行ってしまいました。役所の窓口で役人と話をするとき、憲法をかざし、憲法にこう書いてあるじゃないか、と主張するんです。これが世界の常識なんです。人々は、日々の生活のルール、その元である憲法を知る事によって自分の生きる道を自分で探っていくんです。

 まぁ、こんな話が、次から次と展開されて、改めて、自分の国の憲法を考えるいい機会になりました。

 ちなみに、会場で「活憲の時代」という伊藤氏の本を買ったら、ほとんどの講演でのお話がこの本の中で述べられていました。講演を聞けなかった方、ぜひ、ご購読を!  肩のこらない本ですよ。

では。

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