大阪府の橋下府知事が、出した「君が代起立条例案」が波紋を広げています。橋下知事は、「公務員の規律厳格化」と説明し、思想信条の自由とは関係がないとの説明をしていますが、果たしてそうでしょうか。個人的にいいますと、僕も「君が代」には抵抗感があります。人は人の上に人をつくらず、といいますが、君とは「天皇」のことを指し、君が世ですからまさに天皇の御世の永遠を歌っているという点で、現代は、そうじゃない。人間皆平等、主権は国民にありなどと思うと実に抵抗感のある歌詞なのです。また一方、日本の天皇制は、日本の古い文化遺産で、君が代もそのひとつ等と思う側面も実際あるのです。
僕の世代以上に、戦前戦中の体験をもっていらっしゃる方々にとって日の丸・君が世は、侵略戦争のシンボルであり、その旗振りは痛恨の極みとの思いは計り知れないのがあると思います。
橋下知事は、自分の価値判断で起立条例を提案していますが、時代の価値判断には、それぞれの価値判断があり、一方的に法律で起立強制することは、むしろ教育の場であることも考えれば撤回すべきです。
橋下知事は、暴走とリーダーシップは別物だということを知るべきでしょう。