5月29日付けしんぶん赤旗(日刊)一面に「野村総研が全面関与」の大見出し記事が~
記事の内容は、宮城県の村井嘉浩県知事が打ち上げた「水産業復興特区」構想について、「計画の出所」が野村総研で、野村総研コーポレートコミュニケーション部担当者は、野村総研側がコンサルタント3~4人を派遣、宮城県とミーティングを重ね「全般的にアドバイスする」かたちをとっていると説明したとあります。
また赤旗は、宮城県の「震災復興会議」のあり方にもふれています。 岩手県の「津波復興委員会」の委員は19名全員が岩手県内在住者で閉められているのに対し、
宮城県の復興会議は、委員12名の内、野村総研顧問や三菱総合研究所理事長が委員として顔をそろえ、県内在住者はわずか2名で著しい違いだと指摘し、宮城県の「第2回」復興会議は、委員の大半が首都圏在住のため~村井県知事が上京し都内で開催する有様で、極めつけは、4月25日の村井知事の記者会見の模様です。
村井知事は、会議の委員の選定について問われ、~
『あえて地元の方はほとんど入っていただかないことにした。』と表明。その理由として『地球規模で物事を考えているような方に入っていただいて、大所高所から見ていただきたいと考えた』と述べています。
しかし、宮城県の村井知事の提案する、漁協が一括管理する漁業権を民間企業に開放「水産業復興特区」構想は、その原型・下地が「財界」にあることを、しんぶん赤旗は既にすっぱ抜いています。
5月21日のしんぶん赤旗のやはり一面に、「水産特区・原形は財界」の見出しで、東北大名誉教授・川崎健さんのインタビュを掲載。
川崎さんは、経団連のシンクタンクである日本経済調査協議会が2007年2月、民間参入を進めるため「養殖業、定置漁業への参入障壁を撤廃」する提言を発表し、内閣府の規制改革会議は同年12月、それを丸呑みした答申をだしています。村井知事の提案は、復興にかこつけて「官から民へ」の小泉構造改革を持ち出したのだと思います。営利目的の民間企業は利益が出なければ撤退し、後は何も残らない。荒涼たる海の砂漠が残され漁村は壊滅するでしょう。民間活力を導入すれば経済がよくなるという「構造改革」路線が幻想であり、むしろ事態を悪くしてきたことは明らかです。~以下略とのべ、宮城県知事の「上からの計画を」批判しています。
ところで、宮城県の漁協は?「特区反対」です。
「漁業者がサラリーマン化する。企業は利益が上がらなければ撤退し地域が荒廃する」と強く反対しています。
しんぶん赤旗(日刊)の報道、いいですね。では。