今日・徳島市議会閉会日~日本共産党市議団を代表し反対討論を行います。中身は3つ、①補正予算中・新町西再開発関連予算②マイナンバー条例改正等③戦争法廃止の国民連合政権にむけて、です。

日本共産党市議団の見田治でございます。
日本共産党市議団を代表し反対討論をおこないます。

日本共産党市議団は、本定例会において提出されている議案中、議案第65号・平成27年度徳島市一般会計補正予算中、新町西再開発事業にかかる土木債・市街地整備事業債2億5350万円の発行及び同市債を含む市街地整備費3億3812万4千円は反対です。
また、地方債の補正(変更)の内、都市計画事業に関する起債限度額3億4千350万円の補正につきましても、新町西地区再開発事業にかかわる起債限度額の補正であり反対します。

新町西地区再開発事業の総事業費は同再開発組合結成申請時168億7千万円でした。ところがこの9月2日、本市議会まちづくり特別委員会に報告された総事業費は225億1千万円で、わずか1年で56億4千万円の増額です。
理事者は、再開発は地元権利者が事業主体となった組合施工といい、事業費増加の理由について、建築資材や労務費の増大、杭の延伸、立ち退く権利者への補償費増加などを上げ、「精査した結果」の増額などといいますが、事業の主体の62人の地元地権者の内、再開発地区の店舗に3人、テナントに8人、住戸に4人しかなく、ほとんどの地権者が立ち退きを決める、これで、地元地権者が事業の中心を担っているなどといえるでしょうか。
3年前の平成24年10月の都市計画決定から今日まで、再開発事業の建築物の整備は、都市計画決定の変更手続きを経ず、次々と変更が行われています。 すでに裁判なっている街区を越えた小ホールと住戸の変更だけでなく、20戸建築するはずの住戸は僅か4戸となり、再開発組合の理事長が欠席したままでの定期総会の開催や山側街区に建築するとした5階建て鉄筋コンクリートの建物が2階建て鉄骨造りとする建築物の重要な変更についても事後承認で事業運営がすすめられている、これらは本来監督・指導の立場にある徳島市のチェック機能も働かず、事業運営が一般業務代行や特定業務代行におまかせの、ずさん極まりない事業運営の結果ではありませんか。
新ホールを核とし事業資金の80%以上を徳島市が負担するという新町西再開発事業において、総事業費が225億1千万円に膨れ上がったのは、徳島市の指導・監督責任が損なわれたその結果であり、新町西地区再開発事業にかかる補正予算は断じて容認できません。
一方、先の6月議会で明らかとなった徳島市文化センターの耐震補強及び老朽化施設工事費について、9月17日の総務委員会で補助制度があることが明らかとなりました。
仮に文化センターを耐震改修するとした場合の国から9億円を限度額とした補助制度があり、すでに文化センター建て替えのために積み立てられた基金16億円を合わせれば25億円です。耐震改修費は30億ですから、新たな市民負担は5億円程度で文化センター蘇らせることができることも明らかとされています。
今こそ、新町西再開発事業は一旦白紙に戻し、徳島市文化センターの活用を図りつつ徳島市の中心市街地のあり方や新ホールのあり方について市民の声を聞くべき時です。

次に、議案66号から議案85号中、議案68号、69号、71号の条例制定及び条例改正議案3件についてマイ・ナンバー制度の実施中止を求める立場から反対します。
マイ・ナンバーは、日本国内に住民票を持つ赤ちゃんからお年寄りまで全員に12桁の番号を付け、現在、公的機関ごとに年金や税金、住民票などそれぞれ管理している個人情報を一本に結びつけます。行政側からすれば、国民の所得、社会保障給付の状況を効率よく把握できる反面、国民にとっては分散していた個人情報の収集を容易にされることとなります。マイ・ナンバーがひとたび外部に漏れ出せば、悪用され個人のプライバシーが侵害される危険は飛躍的に大きくなります。改訂法は健診情報や銀行口座などマイ・ナンバーを民間分野へ拡大することを盛り込みましたが範囲を広げれば広げるほど情報漏れリスクは高まります。
日本年金機構から125万件の情報が流出し政府の情報管理への不安が高まる中、当初予定していた基礎年金番号とマイ・ナンバーの連結は最長1年5ヶ月延期しました。しかし年金機構以外の公的機関で万全の対策が作られている状況とは言えず、年金情報漏れ発覚後、政府が地方自治体を緊急調査したところ情報保全措置が不十分な自治体が存在する実態が判明しました。従業員や家族のマイ・ナンバーを集め、罰則付きで厳格管理を求められている民間企業の対応も立ち遅れています。10月から約5500万世帯に簡易書留で送る通知カードが施設入所中の高齢者200万世帯以上に届かない問題も判明しました。内閣府の最新の世論調査でもマイ・ナンバーの内容を知らない人が半数以上有り、マイ・ナンバー情報が流出した場合の被害の大きさ、深刻さははかりしれません。
国民の支持や理解が広がらない制度は急ぐ必要はなく、マイ・ナンバーは実施中止の決断をすることこそいま求められています。

次に請願9号「安全保障関連2法案の廃案を求める意見書採択についての請願」について不採択とした総務委員会委員長報告に反対し、本会議において採択されるよう求めます。同請願は、国に対して戦争につながる安保案連2法案の廃案を求める意見書の提出を求めるものですが、ご承知の通り、安保関連法案は、衆院に続いて、9月19日未明、参議院においても強行可決され、請願の趣旨は事実上用をなさないものとなっています。

私たちは、安倍自公政権が国民多数の声を踏みにじり、憲法を踏みつけにして「平和安全法制」と称する戦争法案の採決を強行したことに対し、まずもって満身の怒りを込めて糾弾するものです。
そして同時に、何よりも主権者である国民が、一人一人の意思で「今声を上げなければ」と全国津々浦々で、そして国会を取り巻き、戦争法案に反対し、また、法案成立後も日本国憲法の理念である平和主義・立憲主義・民主主義守れの大きな国民運動が起こっていることに大きな希望を見出しています。
その中でとりわけ若い方々が素晴らしい役割を果たしている、
また幅広い分野の学者・研究者の方々が立ち上がっています。
「安全保障関連法案に反対する学者の会」は、20日、171人が参加して緊急記者会見を開き、同会への学者・研究者の賛同が1万4120人、有志の会が140大学を超えたと発表するとともに、違憲立法の適用を許さず廃止へと追い込む運動へと歩みを進めることが確認しました。
発揮人の広渡清吾(ひろと)氏・日本学術会議前会長は「今挫折感を持っている人はいない。反対運動を豊かに発展させて国民多数にし、そこに立つ政権を誕生させ安保法を廃止し閣議決定を撤回させる。歴史上初めての市民革命的『大改革』を市民とともに成しとげよう」と訴えられていますが、平和主義・立憲主義・民主主義守れ、この国民の歩みを誰にも止めることはできませんし、この国民の声、国民の運動にこたえて前へ進む必要があります。
日本共産党は、本気になって戦争法を廃止する、我が国の政治に立憲主義と民主主義を取り戻す課題を実行するために、参院の強行可決された19日、志位和夫委員長は、「戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同しての国民連合政府をつくろう」とよびかけました。この国民連合政府の任務は、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回し、戦争法を廃止し日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻すこの一点での合意を基礎にした政府です。
日本共産党は、「戦争法廃止の国民連合政府」をつくるという「この国民的大義」で一致するすべての野党が、来るべき国政選挙で選挙協力をおこなうことを心から呼びかけるとともに、その実現のために誠実に力を尽くす決意です。

このように、安保関連法は、請願にある「法案の廃案を目指すたたかい」から「法の廃止を目指す新たな闘い」がはじまっています。請願に示された趣旨を受け止め戦争法廃止のたたかいに生かすためにも、不採択ではなく、採択とするよう強く求めて反対討論といたします。

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