渭北地区成人式出席~121人(男61・女60)新成人へ

 1月11日(土)午前10時、渭北コミュニティセンターで、渭北地区成人式が開かれました。地区の市議会議員として、来賓出席し、次の祝辞を新成人に送りました。

 明けましておめでとうございます。
 私は、成人された、みなさんに「複眼で見る」ということと「社会的連帯で解決しよう」という言葉を送りたいと思います。昨年暮れの朝日新聞に20代青年の世論調査の結果が報道されておりました。それを見ますと、将来の生活について、期待と不安、どちらが大きいかと問われて、81%の青年が不安だと回答されておりました。

 不安と期待が入り混じっって、成長していく、みなさんがたくさんの不安を胸に抱いていることは、私自身、の20代もそうでしたから、よくわかります。
 そして、不安の中身ですけれど、正社員で働くのと、アルバイト、パート・派遣など非正規雇用で働くのとどちらがよいですかという質問もありました。これには、89%の青年が正社員で働きたいと回答しています。

 社会は、さまざまな法律や制度の上に成り立っています。
例えば、1985年に労働者派遣法ができました。
出来た時は、ごく限られた専門職だけに限定されていましたが、今では、建設、港湾をのぞいて、原則派遣自由となり、今、自動車産業をはじめ製造業のラインの中心を派遣が占めつつあります。
 派遣で働くか、正社員で働くか、個人個人の就活で決まるわけですが、その結果は、果たして、すべて自己責任でしょうか。今も、昔も、失業者はいましたが、派遣法がない時代、私の時代は全員正社員で働くのが当たり前でした。

 一つの新しい法律・制度ができると、個人の責任を超える、その制度の大きな壁に、人も社会も囲まれてしまいます。そのひとつの例が、ほとんど全員が、正社員を望んでも正社員になれないという「派遣労働」という、この問題です。
 ここで「複眼と社会的連帯」という言葉の必要性が出てきます。
 さまざまな、ものの有り様を見るときに、その事象だけでなくて、その事象にある、背景・原因をさまざまな複眼で見ることが大事です。そうすれば、自己責任だけでは、語れない、社会問題が多数みえてくるはずです。そういう見方ができれば、社会や制度をよりよくする手立ても見えてくる。
 そして、解決の手立てが見えたとき、その解決の道筋に「社会的連帯の力の必要性」が明らかになるはずです。

 徳島ヴォルティスが「J1」昇格を決めましたが、サッカーでも、ボールを持ったとき、パスを出す味方を一人しか見えないときは、パスコースを消されれば、孤立してしまいます。
 しかし、複眼で見て、パスコースを探せは、たくさんの味方がそこにいることに気づくはずです。ぜひ、複眼・社会的連帯と言う言葉を活用して、よりよい社会をお互いに築きあっていこうではありませんか。
 みなさん。頑張ってください。

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