TPP米国との事前交渉合意~どこを指して国益?~アメリカの言い分丸のみ

 関税ゼロ原則は変わらない・センシティビティー(重要項目)の記述は、日本国民を欺く方便

 4月12日、TPP交渉参加に向けた日米両政府の合意文書が発表されました。安倍首相は「国益を実現するための本当の交渉はこれからだ」といいますが、自動車・保険はアメリカの要求を丸呑みし、農産物は、「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品など二国間貿易上のセンシティビティー(重要項目)がある」としたのみで、2月のオバマ大統領との首脳会談の共同声明をなぞっただけ~つまり、農産品は関税撤廃の例外として主張することは認めるというだけのことです。

 安倍首相のいう「国益」とは~日米軍事同盟の強化

 安倍首相は、「TPPは経済的メリットに加え、同盟国の米国はじめ、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有する国々とのルールづくりでり、安全保障上の大きな意義がある」と述べましたが、安倍首相の考える最大の「国益」とは、日米同盟の強化にあることは明白です。逆に言えば、日米同盟強化のためなら、日本農業を犠牲にしてでもTPPに参加するというところに、安倍首相の本音を垣間見ることができます。

 朝日新聞は、「TPP 危うい国益」「合意急ぎ・悪条件のむ」との見出しで、米国にとって経済的メリットが大きく、日本の「国益」(農産品)は厳しいとの見方を示しています。

 では。

 

 

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