1月31日ホテルサンシャインにて、「地方分権改革と今後の自治体の役割」(講師・法政大学教授 廣瀬克哉)と題した講演・議員研修会に参加しました。
講演内容は、第一次分権改革で機関委任事務制度が廃止となり、いわゆる関係法令には縛られるが、これまでのように国の通知や通達を絶対視するのではなく、法令解釈権が自治体に移行したこと。これによって地域の実情に合わせて条例を制定できることとなった。講演者はこれを「完全な自治体」の誕生と呼んでいる。
「完全な自治体」のもとで、議会も首長も政策当事者としての責任がより明確になるのだが、東日本大震災における自治体を例にとり、「ヒーロー」化した首長と全く見えなかった議会の姿の問題から、議会の役割として、行政職員の置かれている状況と被災住民の要望の溝、住民と行政のギャップや住民間のギャップなどをつなぐつなぎ手として、ばらばらなものを、まとめていく過程を当事者に代わって行うために議会はある。議会の役割を語りました。
また、どんな議会がいい議会?と前置きし、栗山町議会の基本条例前文の規定を引用し、*発見;討議によって初めて見えること。*公開;浮かび上がってきた論点、そうてんを伝えること。そして、議会こそが、自治体の政策石を集約・調整し、決着する場であって、議決責任を果たしていることが、市民に納得されている議会だと締めくくりました。
その他印象に残った話では、「議員定数削減」を議員が身を切る改革のように言うのはおかしい。議員は住民の手先であって、手先を切ることは、住民の多様な意思を切ることと、安易な定数削減を批判しました。
以上とりあえず、研修のまとめとします。