11月30日、1.新町西地区市街地再開事業について(まちづくり推進課)、2.新ホール(仮称 音楽・芸術ホール)整備事業について(文化振興課)、以上二つの事業について審議する開発特別委員会が開かれ、共産党から、塀本信之市議と見田治市議の両名が出席しました。
新町西地区市街地再開事業については所管する「まちづくり推進課」が報告しましたが、いわゆる11月15日の都市計画決定に至る経緯について説明され、①都市計画決定までの主な流れ②県知事との協議結果について③今後のスケジュールに関する「報告」を受けました。主なスケジュールとしては、施行者(準備組合)が地権者の合意形成をすすめつつ来年1月から3月末までに「事業計画作成・基本設計」を作成。4月以降7月にかけて徳島市が「事業計画の認可・組合設立認可」を行うとしていて、組合設立認可後、施行者は「権利変換計画を作成・実施設計」となり、平成26年度4月に徳島市は「権利変換計画を認可する」としています。
新ホール(仮称 音楽・芸術ホール)整備事業については、文化振興課から整備事業の目的と今後の取り組みに説明されましたが、今年度20数名で構成する市民会議の委員を選定(公募は2~3名)し、2回の「市民会議」を開催。25年から26年度にかけて各年度5回程度開催して、コンサルタントの管理運営策定に関する委託と合わせ管理運営計画を策定するとしています。それらのための補正予算として、新ホール整備推進事業費として55万3千円、新ホール管理運営計画策定事業費として、219万5千円が補正予算(案)として提案されました。無論、塀本・見田はこの補正予算に反対しましたが、反対少数で可決されました。
塀本市議を中心に質疑~
これらの議案説明を受けたのち、塀本市議が質疑に立ち、①かって動物園跡地にホールを建設する5案の内、1500席のホールと300席小ホール建設費として113億円とされていることから、市が今回買い取るとしている98億円の妥当性について質しました。これらについて市当局から、建設資材の変化もあるなどと答弁されましたが、明快な説明はされませんでした。また再開発の「補助金について」県は補助金は出さないとしているが、補助金についての徳島市の対応はと質すと、47億円の補助金は国が2分の1で、県が出すべき4分の1も徳島市が負担し、徳島市は補助金の2分の1を持ち、徳島市の負担金総額が125億円に上ることも改めて答弁で明らかとなりました。また、現在使用中の市文化センターの開館使用状況についても、聞きましたが平成22年度は65%、平成23年度で56%の答弁に対し、仕込みリハーサルを除くいわゆる、観客を迎える本番ステージ数の開館日数については、しぶしぶ35%にすぎないことも明らかとなり、「にぎわいを取り戻す」という再開発事業で音芸ホールがにぎわいを取り戻す事業として適切ではないことも事実で明らかとなりました。また、再開発事業に地権者7名、1法人が反対の意思表示を徳島市にしていることについて、事実関係を問いましたが、個人のプライバシー保護を理由に明言を避け、強制執行についても、合意形成に努めるとの回答で、ここに至っても、事業の見通しについて不安を抱える状況に変わりがないことが明らかとなりました。
塀本議員は、質疑のまとめとして本再開発事業に反対する市民の声は大きなものがあり、事業の中止を求める住民投票を積極的に進める決意を表明し質疑を終えました。
私からは、ホールの買い取り価格は98億円としているが、ホール建設費はと聞き、ホール建設費が82億円であり、塀本議員の質問にある113億円と比較して、30億円もの差異が生じていることについ大いに疑問が生じること。地権者の従前資産調査について、家屋などの調査を拒否すれば、どうなるか?と突っ込んで質問したところ、従前資産評価への協力を得たいということ以上に答弁はなく、従前資産評価における調査拒否に関する、事業推進者のすべについて、どう対応するかのまともな答弁はされませんでした。また、市が同地区で買い取った2億円の物件について、土地評価と築40年の老朽化した建物評価について、2億円の市が購入した物件では、2億円の内15%が建物の評価額となっているのに対し、再開発にかかる従前資産の建物評価(築30年余)はどうかとお聞きしましたが、市が購入した資産評価とは違い、41億円の従前資産評価額の内、土地評価が16億円にたいし、建物評価が25億円に上ることも明らかとなり、評価額の算定について過大に見積もっているのではないかとの疑念が生ずる結果となりました。
公明党の委員からも、地域で再開発事業への批判はそうとうあるとの認識の上で、新ホールの必要性を徳島市がもっとアピールしなければならないのではなどの質疑があり、新町西再開発事業への市民批判の広がりを感じた開発委員会となりました。
12月3日、新町西地区再開発事業を住民投票で決めようという「会」が結成されます。賛成・反対いずれのご意見をお持ちの方も、市民が主人公という民主主義の精神を発揮し、住民投票運動に是非ご参加ください。
7万人の署名を集め、住民投票条例を制定しましょう。
では。
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