11月25日の徳島新聞3面に、『集めた預金 融資に回らず・25道県 預貸率50%未満』~こんな記事が掲載されています。
金融機関は「貸出先」がない~
地域内の金融機関の融資が預金の半分にも満たない、「預貸率50%未満」の都道府県がことし3月末時点で25道県に上り、10年前の6倍以上(日銀調査)。長引くデフレで各地の中小企業や個人の資金需要が低迷しているという記事です。
日銀は、もっと「お札を刷れ」という暴論~自民
自民党の安倍総裁は、インフレ目標を設定し、建設国債の日銀引き受けを義務付け、「日銀はお札を刷れるだけすればいい」などと、語気を強め語りましたが、頼みの財界(米倉経団連会長)からも「金融緩和だけで需要を喚起できるはずはない」と言われる始末です。
法人税減税、労働者派遣法の骨抜き改正など財界言いなり~民主
一方民主党の野田首相は、安倍氏の金融緩和策を批判し日銀の独立制は担保すべきと批判はしましたが、民主党の言う「成長戦略」の柱は、法人税減税など大企業応援戦略が中心で、これでは、大企業の内部留保を増やすだけで、景気回復を図るものとはなりません。
景気回復のカギは、内需拡大にあり。財源は260兆円の「内部留保」~ 財界から一円の政治献金も受けない日本共産党だからできる本物の改革
日本経済の立て直しは、雇用の安定と国民所得を増やし国内の内需を拡大すること。日本共産党の主張は明確です。そして、雇用の安定と所得を増やす「財源」は、大企業が溜め込んだ260兆円もの「内部留保」にあり、大企業の利益の社会的還元を「政治の責任」ですすめようと訴えています。
なぜ「政治の責任」なのか
国内の内需拡大について、おそらく総論では「財界」の方々も賛成でしょう。しかし、個々の企業立場に立てば、熾烈な「競争」をしているわけですから、競争している同業他社に先駆けて、利益を吐き出し、「内部留保」を社会に還元することはできないでしょう。そこで、「政治」の出番が必要です。大企業の経営者(財界)に嫌がられても、最低賃金の引き上げや下請け代金取引法の改正や厳守、そして、何より、今電機業界で行われている13万人首切り計画の中止、労働者派遣法の抜本改正による雇用の安定。労働時間の短縮、有給休暇取得や育児・介護休暇の取得の抜本改善による雇用者増など、やるべきことをすすめれば、「内部留保」は経済の仕組みを通じて、自然に社会に還元されていくこととなります。
結果として、持続的な経済循環による景気回復は、大企業にとってもプラスとなるもので、政治の責任を今こそ発揮すべき時です。
では。