菅か小沢か?これから約2週間テレビをつけるたびに不毛の争いを見せ付けられるのでしようか。朝日新聞の見出しはこうです。菅首相「クリーンな党に」小沢氏「政治主導確立を」、2面の見出しには「弱点突きあい激化」とあるから、まさに朝日の一面トップの見出しは、菅首相が小沢のダーティーを批判すれば、小沢氏がマニヘェスト違反を責めるという構図です。朝日の論説で「対立軸ははっきりした」というけれどその中身は、「マニヘェストの実施について記者会見で違いを際立たせた菅首相と小沢前幹事長。二人の路線は、その背景にある財源の確保や財政健全化についても、真っ向から対立することがはっきりしてきた。」と述べ、消費税増税の立場に立つ朝日新聞の論説は小沢氏では財政が心配だと締めくくるのである。
一方で、この選挙は単に民主党の代表を決める選挙ではない、日本の首相を決める選挙だ。などと選挙の当事者もマスコミの識者もいいながら、一国の、日本の首相を決める対立軸が、「財源論」しかも、消費税の増税を今か後か、なんてのは実に情けないのではないでしょうか。アメリカ一国主義から脱却し大きく変わり始めた世界、大きな経済力をもちつつある中国とアジアのなかで、日本がどのような役割と道を切り開くのか? 経済社会の土台をこわしている労働者・若者の使い捨て雇用の問題をなくしてほしい。国民に痛みを押し付ける財源論から抜け出して、応能負担の原則に立ち返った財源論・富裕層や史上空前の利益を上げている大企業にこそ課税強化求めてほしい。アメリカの軍事力をたのみとする抑止力論から抜け出して憲法九条を生かす平和主義国家のリーダーとしての日本の将来像を打ち出してはどうだろう。なんて考え始めると、なんとスケールの小さな、国民不在の首相選びであることか。暑さも加わって、げんなり…げんなり…というところです。
でも、ぼやいてばかりいても駄目!コツコツがんばってますからご安心を。