水道水は安全!~この当たり前のことが脅かされています。

 徳島市の水道水の多くは、吉野川の恩恵を受けていることは言うまでもありません。吉野川の河口に住む私たちは、遠くにある水源の清らかな山や森、そして川の恩みを受けています。

 ところが、その吉野川の上流の美馬市の河川敷に、昭和49年から23年間に渡って不法に一般廃棄物「処分場」が河川敷におかれ、国から「不適正処分場」として是正を求められました。これも許されざる大きな驚きですが、今度は不適当処分場の撤去に当たって、21万7千トンの不適正処分場のゴミを、河川敷の外とはいえ、吉野川堤防のすぐそばの阿讃山系の扇状地の先端部=伏流水や地下水が縦横に交錯する地点(拝原地区)に埋めなおし、最終処分場とするというからまた驚きです。処分場として、土地価値が跳ね上がって計画に飛びついた人たちもいるようですが、きれいな水を求める下流域の住民はたまったものではありません。

 徳島市はこの計画に対し、平成23年6月23日市議の全会一致で計画の見直しを求める意見書を可決しています。

 しかし、計画は着々と進められ、昨年8月美馬市長を管理者とする美馬環境整備組合は美馬市拝原地区にゴミ処分場の設置を求める届けを徳島県におこない、徳島県は、9月5日に事業者に受理通知を出し、工事は着々と進められている状況です。

このような状況の下で、1月25日、徳島市議会に、吉野川の命の水の会・拝原ごみ最終処分場建設計画反対同盟・拝原処分場市民検討委員会・徳島試験廃棄物問題ネットワークの各組織が、下流域の各自治体への要請(徳島市議会議長へ要請)とともに、徳島県に対し、「緊急申し入れ書」を提出し、このまま、建設が強行されればほぼ吉野川の下流域は有害物質で広く汚染され取り返しがつかなくなる恐れがあるとして、建設の中止、事業計画の再検討を行なうよう要請しました。

日本共産党からは、徳島市議会から見田治と県議会から扶川・達田県議が同席しました。

徳島県からは、環境整備課長ら7人余が参加しましたが、県としては、廃棄物処理法にのっとり環境技術基準・維持管理基準に見合う審査をおこなったに過ぎないとの答弁に終始していましたが、下流域に当たる阿波市・徳島市の両市が建設計画の見直しを求める決議をあげており、設置の主体者が美馬市でも、広域にかかわる行政上の県の責任は免れないことを指摘し、県として必要な「助言」を行なうことと、申し入れにたいする「知事の文書回答」について、検討するとの回答をさせ、2時間を超える県要請を終えました。

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