NHKがあさイチで、TPPを取り上げました。TPP参加10年後のメリット・デメリットを想像するドラマ化と賛成・反対論者の主張を交えて「TPP」の是非を問う番組編成ですが、「賛否両論併記」で、視聴者に考えて~というものでした。
印象に残ったのは~
NHK番組ですから、どちらか一方に偏らないようにとの配慮?が強くにじみ出ていました。取り上げられたのは、食品、交易、医療、保険などの分野でしたが、賛否両論・メリット、デメリットを同じように並べられると、視聴者も混乱するところがあるようで、結局どっちなのと「イライラする」といったファックスも読み上げられていましたね。
最後に視聴者の声が紹介されていましたが、反対では、具体的に「高い国産の野菜は売れなくなる」「グローバルで失業・倒産がふえる」など具体的な問題が指摘されているのに対し、賛成は「閉塞感をやぶるためには必要」など経済・社会の不満を打開したいとの声が多くあるようにみうけられました。
推進派は、社会の「閉塞感」を逆利用?
TPPは社会をどう変えるのか?実はここに、「格差と貧困」をより深く厳しいものにという、TPPのもつ危険性が隠されているのですが、TPP賛成派の中に、現在の格差と貧困の只中で社会の閉塞感を感じている方々が「賛成派」となっていることに驚きです。
TPPこそ、閉塞感を一層深刻なものにする~
まあ、番組には出てきませんでしたが「鎖国か開国か」などといって、中身は語らず未来を開く・たくすといったイメージを先行させている推進論が横行していますから、社会の閉塞感を打破するイメージと重なっているのかもしれません。しかし、事実は逆で、TPPこそ社会の閉塞感をより深刻なものにすること。1%の富裕層が富を独占し、TPPはその格差を一層広げるものだということの理解を広げることと合わせ、貧困と格差社会から脱出する経済社会のビジョンを示すことも必要だと思いました。
日本共産党の「ルールある経済社会」、「日本経済への提言」ぜひお読みいただきたいですね。
では。