8月15日終戦記念日に~

 昭和22年生まれの私は、終戦2年目に次男として徳島で生まれた。戦後中国上海から引き上げてきた父と母は当時3つの長男を抱え、生まれ故郷の鳴門市大津町の兄(父方)の家に戻り、そこから戦後の生活を始めた。

 幼少の私の記憶は断片的で、青臭いトマトを盗み食いしたり、ダムのある川で泳いだり、足の指で川底をまさぐって大きなシジミをさがしだし取ったこと。大きな笊に山盛りになっている赤く湯で上がった手長えびをほうばったり、砂利船(ぽんぽん船)の船底で、父からもらったおかかの握り飯のうまかったこと。(以来、おかかの握り飯が大好きに)、大阪で我が家の前の路面電車に人が引かれて大騒ぎしていたこと。大きな台風(ジェーン台風?)で豆腐の大ますに乗って体育館に避難し乾パンを食べてことなどなど~  まだ、私がまだ小学校に入る前の断片的な記憶ですが、とても大事なものとして何かの折に思い起こすことにしています。

 8月15日の前と後、8月15日を境に、戦後間もない時代を父母がどのような気持ちで生きてきたのが、何も聞かずじまいで、父は逝き。母は、痴呆症が進み、もうとても聞ける状態ではなくなっている今、私の記憶の断片の中に現れる父と母が、私の8月15日・終戦記念日の追憶ということでしょうか。

では。

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