財界のいう、電力不足理由の海外移転は本当か?

 経団連の米倉弘昌会長は、原発の再稼働を強く求め、電力不足の日本から「海外移転」などと脅しをかけ続けています。しかし、海外の電力事情はどうなのでしょうか。

しんぶん赤旗(日刊)は、「電力不足だから海外移転」という主張には全く根拠がありません。日本の大企業が移転先としているアジアの開発途上国のほうが電力不足は深刻です、と報道します。

 経済同友会の長谷川代表幹事は20日記者会見で「それほど簡単に海外に出ることが出来るのか。受入国の電力供給が確保できるのか」と聞かれ、「ご指摘の点はごもっとも」と認めた。と報道し、日本貿易振興機構のアンケート(海外進出した日系製造業・生産面の問題点/2010年度)で、電力不足をあげた企業は、ベトナムで70.3%、バングラディッシュ63.6%、インド56.8%、フィリピン46.8%、インドネシア40.7%、となっており、インドでは、「電力不足・停電」が問題点のトップを占めました。

では、財界の狙いはどこに~ 

経団連は「アピール2011」で、電力不足とともに、重い法人税、行き過ぎた温暖化政策と労働規制、TPPへの取り組みの遅れ、過度な円高対策をあげ、解決できなければ「産業の空洞化が加速する」といい、震災、原発事故を利用して、さらに儲けを増やす積年の要求を一気に実現しようとしていると、しんぶん赤旗は指摘します。

原発事故で放射能汚染で住めなくなれば、海外に生産拠点を移すという「他国籍・大企業」。しかし、私たち日本国民は、海外に移住することはできません。

電力不足は知恵を集め、少し時間をかければ解決できる問題ですが、放射能汚染は、どうでしょうか。

では。

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