7月9日~10日愛媛県新居浜市の総合福祉センターで、表記大会が開かれ、四国4県から約270名余が参加しました。
海水汚染は食物連鎖で深刻化する
一日目は、高知県太平洋核実験被災支援センター事務局長の山下正寿氏の講演で、「ビキニ事件の内部被爆と福島原発被災のこれから」拝聴しました。講演では、「海水汚染は食物連鎖で深刻化する」として、水産庁がホームページで福島原発事故対応で『放射能は食物連鎖を通じて魚体内で濃縮・蓄積しない』との非科学的な見解を示していたこと。また、海に流失した放射能水はやがて拡散希釈する、としビキニ事件での海水汚染が上層と下層が温度差のために混ざらず移動し沖縄近海で汚染魚が取れ出した事実を無視したこと。こうした政府対応が東電の一方的な放射能汚染水の海中投棄を許し外国からも抗議されることとなったと述べ、東電による汚染水の海への流失は、4月21日公表で少なくとも4700テラベクレル、約520トン。6月3日に1~4号機の建屋地下にたまっている汚染水の総量は計10万5100トン、ヨウ素・セシウムの放射能は計72万テラベクレル(同原発の外部への放出限度の327万年分)となっていると指摘。その結果、今後、カツオやマグロなど高濃度の大型汚染魚が出てくる可能性を指摘しました。
2日目は、第三分科会に参加。「放射線被爆の危険~脱原発から核兵器廃絶へ」と題し、全国反核医師の会・核戦争防止愛媛県医師・歯科医師の会 曽根康夫氏の講演を聞きました。
曽根氏は、低線量放射線被爆の影響について、くわしく述べ、国際機関において分かれる見解についても、言及し、低線量被爆(外部被爆)に関する最近の疫学調査の知見として、①オックスフォード小児癌研究・妊娠中にX線診断を受けた母親の子どもに小児癌が多いこと。5ミリシーベルト当たり20%kリスク増加。②原子力産業労働者15カ国合同解析・対象者約40万人、平均被爆量19.4mSvで、追跡期間約13年で、死者2万4159人、癌死6519人で、原子力産業労働者への低線量被爆の癌影響がはじめて直接観察された。など、福島原発事故で、問題となっている1ミリシーベルト以下なら安全かという問題に警鐘をならしました。
とりあえず、ここまでご報告です。