新町西再開発の目的が~中心市街地の「活性化」事業から中心市街地の「再生」に大きく変更

 活性とは、広辞苑で「いきいきとした性質」であり、活性化とは「沈滞していた機能が活発に働くようになること」といい、そして、再生とは、広辞苑によると「死にかかったものが生き返ること」「廃棄物を原料にして、もう一度使えるものを作り出すこと」などと記されています。
 徳島市の原市長は21日の定例記者会見で、56億4千万円増の225億1千万円にまで膨れ上がった新町西再開発事業について「計画通り推進」との姿勢を表明し、そのさい「中心市街地の再生のため早急に必要な事業」などと述べています。(徳島新聞8/22付) さすがに市長も、新町西再開発事業についてこれまで事業目的としていた「中心市街地の活性化」とは言えず「再生」などという言葉におきかえをはかったものと思われますが、私は、「中心市街地の再生」ということにもならない「再開発事業」だと思います。なぜなら、そこに住んでいる人間の営みの再生にならない再開発事業だからです。新町西再開発事業で作られる施設の8割以上はホールであり、新町西地区の権利者(土地や住居・商店などをもつ人)のほとんどの方が補償金で退去し、人が住む住戸の建設は5戸程度、商業施設も実際に権利者自ら経営をおこなう商業施設はいかほどあることでしょう。
 結局、西新町に「新ホール」という新たな文化施設できるということだけで、人間が住み、生きる町の再生にはなりません。活性化はおろか再生にもつながらない事業に225億円(市民負担183億円)もの税金をつぎ込む愚策はやめて、ホールは市の試算で30億円で可能な現文化センターの耐震・リニューアルで積極的に活用をはかることこそ懸命な行政の在り方ではないでしょうか。

カテゴリー: 政策・見解 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です