2/2、今朝のしんぶん赤旗3面。アジアの成長取り込むどころか奪われる!TPPの真相「実は、日米の経済協定」の記事が掲載されています。
これを読んで、なるほどと思いましたが、「日経」新聞が2010年11月10日付けで、TPPについて「事実上の日米FTAに」と報じていたとは知りませんでした。
政府がTPPについて「関係国との協議を開始する」基本方針を閣議決定したのが昨年11月9日、「日本にとってTPPへの参加は事実上、日米FTA(自由貿易協定)の締結と同じ意味を持つ」と日経は翌10日に報じています。
TPPは「日米FTAと同じ意味」とする見方は、TPPの交渉・締結国に日本を加えた10カ国の名目国内総生産(GDP)の9割以上を日米の二カ国で占めることを上げ、
同じ理由から、「TPPは実質的に日米自由貿易協定です。」(中野剛志京都大助授・元経済産業省課長補佐「朝日」1月18日付)という見方は一般的です
読売には、「米国の歓迎の裏には、米企業の参入が進まない日本市場攻略の足がかりとする狙いが透ける」(昨年11月12日付)と報道されています。
農業だけではない~ここにも注目!
TPP協定交渉の作業部会は、政府資料によると次の、24です。
・首席交渉間官協議・市場アクセス(工業)・同(繊維)・同(農業)・原産地規制・貿易円滑化・SPS(衛生植物検疫措置)・TBT(貿易の技術的障害)・貿易救済・政府調達・知的財産権・競争政策・越境サービス・金融・電気通信・電子商取引・投資・商用移動・環境・労働・制度的事項・紛争解決・協力・横断的事項(中小企業、競争、規制関連協力)
金子勝慶応大教授はいいます。
「TPPの24項目はすべて交渉対象で、米国経済との一体化です。TPPはオバマの国家輸出計画に従ったものです。」と指摘し、「TPPに関して実務者レベルで日米協議が始まり、やはり、郵政資金の運営への米企業参加、自動車の安全基準を米国並みに引き下げ、BSE絡みで月齢20ヶ月の牛肉輸入制限廃止などが出てきているようです。高額混合医療を解禁して米保険会社参入や、公共事業の入札条件緩和で外資参加も出てくるでしょう」(金子氏のツイッター)と警鐘を鳴らしています。
また、赤旗報道では、日米FTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)が締結されたらどうなるか?として、日米経済協議会の委託研究によるレポート(08年7月)を紹介。それによると~
関税率が比較的大きく保護された産業においてFTAによる自由化に伴う生産縮小が観察される。日本においては、コメ、穀類、肉類で生産減少が顕著であると結論付け、具体的には、コメ82.14%減、穀類48.03%減、肉類15.44%減です。
以上、今朝のしんぶん赤旗からTPP問題を見てきましたが、平成の開国どころか、自由貿易の名で、亡国への道に足を踏み込むものだということを改めて実感しました。
では。