1月27日付徳島新聞夕刊は、27日財務省が発表した2013年の貿易統計で、貿易収支が過去最大だった2012年の6兆9410億円から65.3%増え、11兆4745億円と過去最大を更新したと報道しました。
報道「解説」では、『貿易立国の基盤揺らぐ』と題して、貿易収支が過去の赤字になった原因として、化石燃料の輸入高止まりに加え、円安傾向でも輸出が低迷していることが原因だ。とし、景気が回復しても海外の工場で作った製品や部品が増えるだけで国内製造業への波及効果が限定的となる可能性がある。安倍政権が成長戦略で掲げる日本製造業復活の道筋はまだ見えてこない。としています。
しんぶん赤旗は、「円安のもとでの輸出低迷」について早くから指摘~報道
1月9日づけしんぶん赤旗は、東京工科大学教授の工藤昌宏氏に、「2014年経済の潮流」で、「程遠い本格的な回復」とインタビュ記事を掲載しています。
工藤教授は、日本のGDP成長が2012年10月~12月期からプラスに転じ、13年7~9月期まで4期連続でプラスとなってい状況で、マスメディアが、景気拡大・アベノミクス効果を大々的に報じているが、中身は本格的回復とは程遠いものだ指摘し、こう述べています。
財政再建も画餅(がへい)に帰す
「日本経済が停滞から抜け出せない原因は、停滞構造が定着しているからだと考えられます。大企業によるリストラと政府による国民負担増のダブルパンチで内需が長いあいだ停滞し続け、そのために日本企業が海外に活路を見出し、輸出も設備投資も低迷し、それが雇用、所得、消費の低迷につながっているということです。しかも、今後も輸出の好転や内需の拡大が見込めないために、企業は設備投資や雇用に慎重な姿勢を崩していません。そしてこれがまた内需の停滞を引き起こし、国内工場の閉鎖を伴う企業の海外進出を促すという悪循環に陥っているということです。要するに、企業と政府による雇用、所得の低迷がていたい構造を定着させているということです。従って、ていたいから抜け出す為には、雇用、所得の拡大が不可欠ということです。このように日本経済は表向きプラス成長でも、実態は雇用や賃金のていめいじょうたいは相変わらずで、依然として内需の停滞が根底に横たわっています。にもかかわらず、アベノミクスはさらに雇用や賃金を抑えつける労働市場の規制緩和や増税に向かっています。結局、アベノミクスは脱「デフレ」を掲げながら、それと逆行する矛盾した政策をとっているということになります。また、これでは、財政再建も画餅(がへい)に記すると思います。」
ちなみに、アベノミクスのもとで、国の借金は~1千兆円を超えています。
経済はある意味科学的です。安倍自公政権の大企業優先の経済政策か日本共産党による雇用・所得増やし内需主導の経済政策か、あくまで消費税増税かそれとも増税中止か、いずれ冷厳に結果が問われます。 では。