11月10日付新聞赤旗日曜版一面に、仲代達也さんが登場し「いま次世代に伝えたいこと」として、憲法や平和への願い、演劇や映画への思いを赤旗記者に語っています。その一文を紹介します。
こころ伝えたい
日本には、かつて物書きも絵描きも戦争遂行の国策に沿ってしまった時代があります。二度と「右へならえ」の時代にしたくない。
私が60年間追及してきた新劇は、戦前、あしき体制に抗するものとして生まれました。
単に見て、癒された、おもしろかったというだけが芝居ではない。
時には、ちょっと哲学的なこと、この世界で行われていることは良いことか悪いことか、人間としてどう生きるか。そういう道を示す役割もある。
大きな資本に左右されず、私たちが自由に発言して作っていかなければならないと思います。
私は、無名塾の若者たちに、よく「生きるために食うか。食うために生きるか」と問いかけます。
俳優は、ほとんどの者が食べていくのも大変です。「俺は、生きるために食べるのだ」という精神を持たなければ、しんどい。
人間は生まれて死んでいきます。その生きている間に、自分の生きる道というものを、異端でもいい、少数派でもいいから見つける~。残り少ない役者人生ですが、次世代の人に考えてほしいことです。 以上しんぶん赤旗より
私は、俳優の仲代達也といえば「人間の条件」や「切腹」などの映画を思い出します。
最近では、名張毒ぶどう酒事件の死刑囚をテーマにした、映画「約束」を観たところですが、80歳で俳優歴60年を迎えた仲代達也氏がインタビューの後半部分で語った 『こころ伝えたい』 に特に共感を覚えました。
仲代氏のインタビュ全文はぜひ、しんぶん赤旗日曜版でお読みください。
では。