消費税増税は「財政再建」と「社会保障の充実」のため、と聞かされてきた。その二枚看板に「公共事業」が割り込みつつある。増税で3党合意をした自民党など、「10年で200兆円」だと喧伝し、大借金どこ吹く風で景気がいい。公明党は少々控えめだが「10年で100兆円」を使えという。民主党の「コンクリートから人へ」はどこかえ消えた。防災、減災の美名に隠れるような3党そろっての先祖がえりに、増税の目的はゆらりと揺れている。「庶民増税を打ち出の小槌にした新たな無駄遣い」という共産党、市田忠義氏の指摘はもっともだ。
以上の一文は、3党合意の消費税増税看板に偽りの芽が萌え出したと嘆く、朝日新聞『天声人語』(7/21)です。
国民の6割が一貫して反対する消費税増税。支持率が下がりっぱなしの2大政党に世論を気にするなと叱咤激励し、国民に「増税やむなし」と受け入れを煽りに煽った朝日新聞。「偽りの芽」の責任をどうとるのでしょうか。