「750億円」あれば何に使いますか?

 徳島市にポンと「750億円」提供するから、市民生活の向上、町の活性化、産業の育成を図ってください。といわれたら、あなたは何にこの「お金」活用しますか?

 徳島県と徳島市、そしてJR四国が進める徳島市中心部の「鉄道高架事業」について、徳島県と国交省が「大枠合意」との記事が徳島新聞に掲載されました。徳島新聞によると、鉄道高架事業は「徳島駅西の高徳線・出来島踏み切りから牟岐線・文化の森駅までの4.7キロ区間を高架化する内容。13箇所の踏切を撤去し、徳島駅北側の車両基地を移転する。高架化に伴い、徳島駅を南北に抜ける歩道や二軒屋駅周辺の道路整備も実施する」とあり、これにかかる総事業費は750億円といいます。

 日本共産党徳島市議団は、この鉄道高架事業について公共事業の「ムダ」の典型として批判しています。徳島県は、鉄道高架化によって交通渋滞の解消・踏み切り事故防止・中心市街地の活性化・町の魅力の創出・ユニバーサル化促進などをあげていますが、一つ一つ、問題の検証をしていくと、「看板に偽りあり」です。13箇所の踏切がなくなれば、交通渋滞が解消される?確かに高架になれば踏み切りでいったん停止しなくて良いということはあるでしょうが、徳島市の交通渋滞の原因が「踏み切り」にあるとは到底思えません。もともと11号線と55号線などの幹線道路が市街地を抜けなれればならないボトルネックとなっていて、環状道路などの整備が遅れていることが渋滞の根本原因となっていること。高架が予定される13踏切のうち11踏み切りの牟岐線は一日の列車の通過本数が65本程度ですから、交通緩和の効果があるとは到底いえませんし、車両基地を地蔵橋駅より南に移転するとのことで、約20年係る建設期間は、カラ車両を含め現在の倍の列車本数が踏み切りを通過するのですから、返って渋滞を招きかねません。また、ユニバーサル化(障害者・高齢者への鉄道交差部の横断の改善)については、現在でも早急にエレベーターの設置などによって別途解決すべき課題だといえます。

 鉄道高架事業がすすめられれば、徳島市は毎年16億円の税金投入が10数年間にわたって必要となるといわれていますが、同じ税金を使うなら、全国一高い「国保料」の引き下げや介護保険料の負担軽減に回せというのは決して無理な要求ではないと思うのですが…

あなたなら、「750億円」どう活用したいですか?

カテゴリー: 政策・見解 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です