6月18日(土)の午後、あいにくの雨にもかかわらず徳島市総合福祉会館で開かれた日本共産党の「原発学習会」には、ほぼ会場一杯の参加者があり、熱心に話を聴くだけでなく、講師に次々と質問されるなど原発ならではの学習会となりました。
服部徳大名誉教授(物理学)は、原子力の原理と危険性についてくわしく話され、特に体内被曝の危険性と、伊方原発の問題点として、中央構造線の真上に伊方原発があり、加圧式原発が原子炉内に蒸気を効率よく取り出すための細管を組み込んでいるなど地震の揺れに特に弱点をもっていることなどを指摘されたことが印象的でした。
また、「原発から撤退するための方策(四国版)」と題して、四国電力伊方原発の現状をくわしく紹介した笹岡さんの講演内容を少しご紹介しますと~
四国電力の発電現状は、水力は発電能力の26.6% 、火力は発電能力の56.4% しか稼動させておらず原子力は発電は79.6%と 原発の比重を高めてきていること。年間平均発電量は393kWHで、ピーク時577万kWHを必要電力としてとしているが、揚水発電(夜間電力で水をくみ上げ発電)の本川発電所(稲村ダム)の60万kWH,蔭平水力発電所(那賀町)は含まれず、各発電所の効果的利用や東京電力、関西電力、中部電力への電力融通の見直しなどを検討し、原発依存を現状の中でも減らすことが出来ること。
原発から撤退し、自然エネルギーの本格的導入のために~原発補助金として使っている原発技術開発費・立地対策費は年間4千億円や使用済み核燃料再処理等積立金を活用すれば、太陽光発電の1kWに60万円の補助ができ伊方原発の現在の発電量202.2万kWHを上回る太陽光発電324万kWHが可能なること。ドイツは1年間で、300万kWHの太陽光発電の普及を実現したことなどを紹介し、現実の課題としても、原発から自然エネルギーへの転換は可能との見解を述べました。
さらに運動面で、現在、伊方原発3号機は点検中でとまっており、この9月には、一号機が定期点検で、来年1月には2号機が定期点検で停止されるので、時期を失せず運動を広げようと訴えました。