令和4年第一回徳島市議会提出議案について、
日本共産党市議団を代表し反対討論をおこないます。
反対討論にあたって、内藤市長に一言申し上げておきます。
ご承知のように、今、市長リコール署名が選挙管理委員会に提出され、有効署名の審査中です。市長はリコールの行方について、粛々と見守っていくなどと述べていますが、7万1千530筆もの解職請求署名が集められ、県庁所在都市で提出されたのは全国初です。本3月議会は、新年度の予算を審議・決定する重要な予算議会ですが、市長の解職の有無が問われている最中に、まさに、新年度の予算を審議する、このこと事態、異常事態の予算議会であるということを深く自覚されるよう申し上げるとともに、このような予算は断固反対します。
それでは各議案の反対討論に入ります。
議案番号Ⅰ令和4年度徳島市一般会計予算、議案番号12令和4年度徳島市水道事業会計予算、議案番号16令和3年度徳島市一般会計補正予算については反対です。
まず、議案番号1令和4年度徳島市一般会計予算についての反対理由ですが、
市長給与費
総務一般管理費中、市長等特別職給与費について、市長が選挙で公約した給与50%カットが反故にされ、市長給与の100%全額支給とされており反対です。市長は議会の議決を尊重したなどと、自身の公約違反を議会の責任に転嫁していますが、いまからでも遅くありません、市長自ら給与50%カットの議案を提出されたらいかがでしょうか。
阿波踊り運営費補助
次に、観光費中、5阿波踊り運営費補助2千万円は反対です。この補助金はキョ-ド-東京に対する本市の一方的契約解除後、新体制と称する阿波おどり実行委員会への運営費補助に充てるとするものですが、実行委員会は市が一方的に設置し市民合意の無い実行委員会です。また、新たな実行委員会の立ち上げについては、ガラス張りの運営体制の在り方やお金の流れなど第三者機関によるチェック機能の確立が求められていますが、そのような体制の確立もなく拙速な運営費補助は認められません。
UIJターン保育士応援事業
次に、民生費・教育費に係る予算ですが、UIJターン保育士応援事業は反対です。この事業はそもそも待機児童や保育園の定員超過の実態を背景に国への補助申請を経て保育園の新設をすすめていた7園の保育園新設事業を中止し、その代わりに他府県から徳島市の保育園に新たに入職する保育士へ50万円等の支援金を市が支給する事業ですが、平成3年度は20名の募集に対しわずか2名の応募しかなく機能不全に陥っています。
新ホールの整備関係
中央公民館・社会福祉センター解体等
また、中央公民館解体費、同公民館解体関連経費(引っ越し代・廃棄物処理費)、移動図書館拠点施設移転事業費、市史編さん室及び文化財資料移転事業費、社会福祉センター解体費、社会福祉センター解体関連経費(引っ越し代、廃棄物処理費)は反対です。
中央公民館と社会福祉センターの両施設は年間7万人もの市民が利用し、施設としても耐震改修を終えたばかりで、昨年3月には空調設備の改修を行ったばかりです。これから数十年わたって十二分に使用可能な施設であり、新ホールの小ホールは別途検討し両施設はこれからも活用すべきです。
公園管理事務所解体移転・跨線橋撤去事業・城内幸町線移設・立体遊歩度の整備・下水管移設整備
さらに、新ホール整備事業にかかわってすすめられる、公園管理事務所の解体・移転等事業費、跨線橋撤去事業、市道「城内・幸町線」の移設、立体遊歩道の整備事業、旧文化センター跡地整備費、旧文化センター跡地に埋設されている下水管移設整備事業等新ホール整備事業に係る予算も併せて反対します。
以上、中央公民館・社会福祉センターの解体を前提とした、新ホール整備事業に係る予算については反対です。
新町西地区再開発事業
次に市街地整備費の11新町西地区市街地再開発事業費は反対です。新町西地区の再開発事業については、新たな街づくりの必要性については十分認識していますが、同再開発組合から示されている、15階建て、13階建て住宅、1Ⅰ階建てのホテル建設計画については、本市の景観条例等の審議会で継続審査となっており、実施設計等今後事業計画が大きく変更される可能性を抱えたまま補助金をつける見切り発車となっています。まずは、市民合意の得られる再開発事業計画を経てからの予算なるよう求めるものです。
また、6ひょうたん島川の駅ネットワーク推進事業費は、新町西再開発事業とセットで新町橋たもとに川の駅を設置しようとするものであり認められません。
徳島駅前再生事業
次に市街地整備費8徳島駅前再生事業費ですが、そごう撤退後のアミコビル東館の再生が主な事業ですが、アミコビル東館のどこに、どのように充てられてきたのか不透明です。今秋グランドオープンするとしていますが、都市開発組合への賃貸収入並びに本市への20億円の返済計画の遂行についても不透明です。このような中、徳島駅前再生事業費は認められません。
新駅
次に、徳島駅周辺まちづくり計画の見直しに着手するための「鉄道高架促進費」や「徳島駅周辺まちづくり計画」の見直しに着手する繰越明許補正は、県と市が新たに設置しようとする「新駅」のための事業であり反対です。
新駅ですが、令和3年3月26日付「県市協調新ホール整備に関する基本協定」の第7条5項には、「県及び市は、新ホールを始め周辺公共施設へのアクセス向上を図るJR牟岐線への新駅設置について、JR四国と連携してその実現に努める」とし、また、同協定第11条費用負担3項において、「第7条第5項に定めるJR牟岐線への新駅設置及び新駅整備に伴う駅前施設の費用分担については、JR四国との協議を踏まえ、別途県と市で決定する」などと新駅設置について県と本市との間で、基本協定を締結しており、本市は徳島県と共に新駅設置の「主体者」となっています。
新駅は、新ホールや周辺施設への利便性向上を図ることを設置理由としていますが、設置場所は、徳島駅からわずか650m先の徳島市役所前であり、県が実施した「新駅の利用者アンケート」の結果においても新駅の希望利用者数は極めて低く、また徳島駅前の商店からも反対の声が上がっているように、駅前周辺の活性化を言いながら、新駅の設置により徳島駅機能が分散され、徳島駅乗降者の減少が現徳島駅前の活性化の低下を招きかねないことも懸念されています。さらに、新駅建設にかかる徳島市の負担は、現市役所前駐車場の代替え確保、新駅周辺の整備事業の負担を負うなど多額の負担を強いられることとなります。このような新駅設置の関連事業には反対です。
浄水場の民営化
次に、議案番号12令和4年度徳島市水道事業会計当初予算ですが、第十浄水場運転管理業務の民間委託を図るための債務負担行為が計上されており反対します。
市は水道水の安全性・安定性の確保について、経営基盤、技術基盤の強化を図りつつ、上下水道局の責任の下で水道の安全性・安定性を確保するため、水質管理業務や維持管理業務については引き続き上下水道局が実施するとしていますが、現場管理の最も基本となる浄水場の運転・監視、水質監視・事故等緊急時の対応、排水・排泥処理施設の運転・監視業務を民間委託するとしており、公立管理から利益を生むことが前提の民間委託によってこれまで培ってきた徳島市の水道水の安全性・安定性への信頼が損なわれ、かつ安全性・安定性が脅かされることは明らかです。
最後に、議案番号16令和3年度徳島市一般会計補正予算は反対です。
理由は、既に令和4年度一般会計に反対した理由の中で述べているUIJターン保育士応援事業費にかかわる減額補正であり、並びに新ホール整備事業に伴う繰越明許補正として「旧文化センター跡地整備事業」、「徳島駅前再生事業」が含まれていることです。
以上各議案に対する反対討論をおこないました。反対討論の冒頭市長に申し上げましたが、徳島市民の3分の一を超えて、市長の解職署名・リコール署名が提出されているという事態は、徳島市政にあって、消すことのできない異常事態です。改めて、このような状況を招いた市長の辞任を求めて、反対討論を締めくくります。
討論に対する議員各位の、ご賛同を求め反対討論を終わります。