日本共産党市議団の見田おさむです。市議団を代表し反対討論を行います。
令和3年第4回徳島市議会提出議案中、議案番号82号、84号、87号、90号、91号について反対の意を表し討論します。これらの議案はいずれも本市が県にまるなげした新ホール建設にかかわる事業です。
反対の理由は、本市が新ホールを県民ホールとして建設するよう依頼したことに伴い、徳島市中央公民館ならびに徳島市社会福祉センターを解体撤去することが前提として県民ホールの建設が進められていることです。
ご承知のとおり、旧文化センターに替わる新ホール建設は多くの市民の願いであり、私たちも、旧文化センターの廃館によって、県都に1千人以上規模のホールのない状況が続くことによって、文化芸術の鑑賞のみならず県下のさまざまな文化芸術団体の活動に支障が生じ、文化芸術教育にも多大な影響を与えかねないもの等として、一日も早い、市民が求める新ホールの実現をと、力をそそいできたところです。
新ホール建設は建設場所をめぐり紆余曲折がありましたが、結局旧文化センター跡地を活用することとなり、建設事業が大きく前進するものと期待していたところでした。ところが、本市は新ホール建設を県に全面的に移譲し、文化センター跡地の提供のみならず、現に7万人もの市民が利用している中央公民館と社会福祉センターまでも解体撤去する県民ホール建設に全面協力する姿勢をあらわにしています。
中央公民館では、1700件におよぶ市民講座や成人・大学講座が開催され、また年間900件余りの貸し館事業により4万人もの市民・県民が利用していること。社会福祉センターには、構成員9700名の徳島身体障害者連合会、約5500名の会員を有するシニアクラブ連合会の他、母子寡婦福祉連合会、保護司会の4団体が事務所を置き、年間3万人が日常的に利用されるなど、いずれも市民になくてはならない重要な役割を果たしている施設であり、本市もこれらの施設の重要性から、社会福祉センターには3千万円、中央公民館には5億4千万円をかけて耐震化工事を行い、中央公民館に至っては、1億1200万円をかけた空調設備の改修を今年3月末に終えたばかりではありませんか。
また、本市の「徳島市中心市街地活性化基本計画」(素案)には、本市の目指す街の姿を、人と人がつながり新たな挑戦や投資が生まれる街とし、「街へいきたくなる」「街をめぐりたくなる」「街に住みたくなる」という3つの基本方針が示されていますが、中央公民館や社会福祉センターの開館利用者の姿は、まさに中心市街地活性化計画に示された本市の目指す街の姿、「人と人のつながり」そのものです。
日本共産党市議団は、県市協調の県民ホール建設にあたって、このように、人と人がつながり、市民生活に重要で貴重な役割を果たしている中央公民館・社会福祉センターを廃館にすることなく存続させること。廃館の理由となっている、県民ホールの小ホールは別の場所に建設するよう強く求めるものです。
以上のことから本議会に提出されている議案番号82号、84号、87号、90号、91号の中、徳島市中央公民館並びに社会福祉センターの解体、および解体を前提とした「県民ホール」整備事業の支援にかかる各議案に反対いたします。
議員各位におかれては、反対討論に是非ご賛同いただくようお願いし討論を終わります。