議案第32号条例議案の反対表明です。
消費税の10%増税のための料金改定等本市条例第32号議案について、消費税10%増税の中止を求める立場から反対致します。
3月7日内閣府は1月の景気動向指数は、連続3か月の悪化で、景気判断を「足踏み」から「下方への局面変化」へと引き下げました。これは、政府自身が国内の景気が落ち込みの局面に入ったことを認めたものです。2014年消費税を5%とから8%へ引き上げたとき、景気は一気に冷え込みました。しかし、景気判断の悪化が現れたのは、2014年の11月でした。現在は、消費税の増税実施前から、既に景気悪化の可能性が生まれている、まさに、消費税10%増税を10月に強行することは、日本経済にとって自殺行為に等しいものです。
また、10%増税にあたって、複数税率の導入とポイント還元は、買うもの、買う場所、買う方法によって、何通りもの税率になり、消費者はもちろん、中小小売店にも混乱と負担を広げることは必至です。日本商工会議所や日本チェーンストア協会なども「軽減税率」導入などに反対しています。世論調査でも増税はもちろん、混乱を拡大する複数税率やポイント還元に反対す声は多数です。
さらに、10%増税にあたって、導入する「インボイス制」は、全国約500万にも及ぶ零細な事業者、「免税」事業者の死活にかかわる大問題です。消費税は、零細事業者の事務や納税負担を軽減するために、売り上げが1千万円以下の場合は、申告・納税が免除されています。しかし、インボイス制導入によって、仕入れ税額控除の対象とされない「免税事業者」は、大手取引から排除されるか、「登録事業者」となり、これまでなかった事務負担を強いられることになります。
また、消費税は社会保障のためなどと、政府は導入にあたって説明してきましたが、消費税が導入された1989年4月から2017年の28年間の税収の実態は、消費税収入349兆円に対し、法人3税の減税額は280兆円で、法人税減税の穴埋めに使われています。
そもそも消費税は、所得の低い人ほど負担が重い逆進性があり、税制の在り方として最悪の大衆課税です。税は本来所得に応じて累進課税すべきもので、日本共産党は消費税は廃止すべき税制と考えています。
しかしながら、この10月からの消費税10%増税は、日本経済の動向、複数税率やポイント制など複雑な制度の在り方、インボイス導入など、消費税は必要だとしながらも、少なくとも10月増税は中止すべきだという方々とも連携し、国民の多数の声として消費税の10月10%中止を求める立場から反対することを表明いたします。