メーデー宣言は次の通りです。
私たちは本日、労働者・市民の連帯と共闘の力で第８９回メーデーを成功させました。今年のメーデーでは、安倍９条改憲反対、８時間働けば暮らせる社会の実現、改ざんや隠ぺい、政治の私物化の安倍政権の退陣を求めてすべての職場と地域からとりくみを強めていく決意を固めあいました。
すべての働く仲間のみなさん
いま、９条改憲を狙う安倍政権と国民のたたかいが最大の山場を迎えています。安倍政権は、国民の反対を押し切って憲法違反の特定秘密保護法、戦争法、盗聴法拡大、共謀罪法を強行してきましたが、９条改憲は軍事国家への総仕上げです。
安倍政権は、「低出力核弾頭」の開発を表明し、その使用も辞さないとするトランプ大統領に盲従していますが、世界的な軍事的緊張と横田基地へのオスプレイ配備などアメリカの戦争に日本を巻きむ危険を高めるものです。いまこそ憲法９条の力を世界に発信し、武力による紛争解決に反対する声をあげましょう。安倍９条改憲反対、立憲主義回復などの一致点で、市民と野党の共闘を強く発展させ、安倍政権を退陣に追い込み、憲法をいかす日本へとふみだしましょう。
すべての働く仲間のみなさん
アベノミクスの５年間で、一部の大企業と富裕層に富が集中する一方、労働者の賃金は抑制され、貧困と格差が拡大し、日本経済の歪みがひろがっています。
非正規雇用労働者は４割にのぼり、１１００万人を超える労働者が年収２００万円以下の低賃金で働いています。自立も、出産・育児もできず、少子高齢化が進行し、教育機会も不平等で貧困が再生産されています。最低賃金をはじめ賃金の地域間格差の拡大が、若者を都市部へ流出させるなど、地域経済の疲弊と中小零細企業での人材不足や経営悪化の要因となっています。一方で、長時間過密労働による過労死があとを断ちません。政府は、財界の要求に従って、過労死を合法化し、雇用を破壊する「働き方改革関連一括法案」を強行しようとしています。今こそ、安倍「働き方改革」法案を阻止し、最低賃金１５００円、８時間働けば人間らしく暮らせる働くルールの確立、ディーセントワークの実現に向け、すべての労働者・市民と共同したたかいをひろげましょう。
すべての働く仲間のみなさん
世界各地で、労働者・市民のたたかいが前進しています。アメリカでは、１１月の中間選挙でトランプ政権にきびしい審判を下そうと、バーニー・サンダース氏を支援した労組と市民団体が運動を強めています。韓国では、大統領を罷免に追い込んだ「ろうそく革命」から誕生した文在寅(ムン・ジェイン)政権が、国民本位の政策への転換と北朝鮮との対話路線をすすめています。フランスでは、労働法改悪や国鉄改革に反対し、鉄道労働者や公務労働者がストライキに決起しています。国連では核兵器の非人道性を告発する被爆者の運動と国際世論が結実し、歴史的な核兵器禁止条約が採択されました。
このような世界のたたかいと強く連帯・共同し、多国籍大企業のためのグローバリゼーションと排外主義に反対するとともに、格差と貧困の解消、核兵器の全面禁止を求めるたたかいをさらに前進させましょう。
働く者の団結万歳! 世界の労働者万歳! メーデー万歳!
２０１８年５月１日 第８９回メーデ徳島県中央集会
