震災復興、財源?民主と共産党の違いはどこに

 4/1の朝日新聞に、民主党がまとめた「震災復旧復興対策基本法案」の原案と関連法案17本の全容が判明、震災被害額を16兆~25兆円と試算し、「増税」を柱とする財源確保に踏み込んだと報道されています。

民主党案では、消費税の税率を引き上げ、使途を復興財源に限る「特別消費税」や「法人特別税」、被災地以外の人の所得税に一定割合上乗せする「社会連帯税」を創設し安定財源の確保を目指す。また、「震災国債」の発行に言及「日銀引き受け」も検討とあります。

一方日本共産党の復興財源案は、大企業・大資産家減税の中止で2兆円(法人税減税・証券優遇税制)。不要不急の大型公共事業を中止・延期で1兆円。歳出全般の見直しで2兆円(原発推進・米軍「思いやり予算」・政党助成金・高速道路無料化・経済危機対応 地域活性化予備費活用)の合計5兆円を予算の組み換えでとし、「震災復興国債」の発行し大企業に引き受けを要請。復興対策終了後に償還としている。

両者の違いは、どこ?

民主党が国民総負担を年頭に、特に、低所得者・被災者にも負担を求める消費税増税を柱としている事に対し、共産党は、大企業・資産家などへの減税中止や不要不急の大型公共事業の見直しを求めていることです。もうひとつは、「国債」の発行で、共産党は大企業の内部留保を活用し国債の引き受けてを「大企業に」としている事に対し。民主党は「日銀引き受け」を検討していることです。

 「国債」発行の日銀引き受け案について、朝日新聞は、国債を直接に日銀が引き受けることは「禁じ手だ」との財務省幹部発言を紹介し、インフレ、金利上昇のリスクもあるとしています。

 それ以外にも、小さいが気になる記事が~4月5日の徳島新聞2面「一体改革先送りせず」の見出しの記事の中で、社会保障分野の給付減が政府の中で検討されているとの報道がされています。具体的には、医療・介護の分野で「機能強化」と「重点化・効率化」の双方を実施すべきだとし、低額治療費を公的保険の対象外として全額自己負担を求める「保険免責制度」、年金の支給年齢の引き上げも対象として浮上しそうだと報道されています。

 震災復興をめぐる財源問題、まさに、大企業から負担を求めるのか庶民に負担を求めるのか、一見階級闘争の様相を帯びた闘いのようですが、生活再建と内需拡大の両立を図るためには、富めるもの・お金があるものから負担を求めるというのが、「経済学」の常識・常道です。この点からも、私は復興財源論、日本共産党の財源論に軍配をあげています。

 では。

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