伊方原発の再稼働と「発送電開始」が8月16日付徳島新聞に大きく掲載され、佐伯四国電力社長と報道陣の「一問一答」と題するインタビュが掲載されています。
佐伯氏はまず、Q発送電開始を果たした「気持ちは」との質問に、「電力需要と事業運営の安定化に寄与するもので感慨深い。新規制基準に適合する審査にかなりの時間を要したが、安全確保を最優先に向き合っていくことを身に染みて体得していく期間として意味があった」などと述べています。
しかし、電力需要の安定化などといいますが、四国電力はこれまで、一度も電力不足に陥ったことはありませんし、新規制基準による審査について、「身に染みて体得していく期間として意味があった」などと、原発の安全性を新規制基準による審査適合という範疇でしか物事を見ていない、経営者として、企業の社会的責任、社会の安全などという視点は微塵も感じられません。
また、経済界からの電気代の値下げの期待の声については?との問いに、「今の料金(電気代)は3号機の稼働を織り込んでいる。」「より収支の改善をしないと、期待に応えられない」といいます。これでは何のための再稼働か、再稼働すれば電気料金を下げられるとしている大宣伝している財界の側からの説明すらつかなくなっています。