6月20日の閉会予定日から2度の会期延長された徳島市議会は6月22日午後7時半過ぎ閉会となりました。この間日本共産党市議団は、遠藤新市長の新町西再開発から撤退するという明確な方針のもと新市長公約実現の船出を支えるべく議会活動を展開してきました。今回の市議会の混乱を象徴する出来事が「議長不信任決議」ということに凝縮されていることと思います。議場において討論された提案理由はつぎのとおりです。
岸本和代議長不信任決議案の提案理由
平成28年6月22日
平成28年3月新町西再開発の是非を争点として行われた徳島市長選挙は、再開発の「白紙撤回」を求める市民の得票率は74%に達し、新町西再開発の白紙撤回を求める市民の圧倒的支持のもとに遠藤彰良市長が誕生した。
遠藤市長は、就任後初となる本6月議会で「新ホールは買わない」「補助金の支出はおこなわない」とし、このことによって新町西再開発事業から徳島市は「撤退する」と明言し、まさに、74%の市民の声と、新市長が市民と選挙で交わした「公約を実現」すべく市政のスタートをきった。
遠藤市長のこの政治姿勢と政策転換は、自ら掲げた公約に責任を持ちかつ圧倒的多数の徳島市民の民意にもとづくもので、何ら批判されるべきものではない。
しかるに、遠藤新市長が就任するや否や、新町西再開発の推進の立場をとってきた議員が多数を占める議会においては、遠藤市長に抗う立場から、これまで占めてきた議長や常任委員会委員長などのポストから一斉に辞表を提出するなど議会運営において前例のない混乱がもたらされた。
このような中、行われることとなった市議会議長選挙において公明党市議団は、組織の機関決定によるものとしたうえで、再開発推進派にも白紙撤回派にも付かず、議長・副議長とも公明党市議団(5名)として議長選、副議長選に臨むとの立場を表明し、自民党市議団、交詢会、日本共産党市議団の各々会派に表明した。
我々は、この公明党市議団の表明をうけ、これ以上の不正常な混乱を収めるうえで、中立・公平な議長の選出と議会運営に大きな期待を寄せた。
議長選挙において岸本和代議員が全会一致で議長に選出されたのは、そのような経過の中で誕生したものであった。
しかるに、岸本和代議長は就任後、あろうことか副議長選挙にあっては、公明党市議団から独自候補を出すとした約束を反故にすると表明し、全会一致という議長選挙がもたらした議員・会派間の信義と信頼関係に抜き差しならない大きな不信をもたらした。
このような、議長をはじめとする公明党市議団の「約束の反故」によって、さらに議会運営は混迷をし、前例のない会期延長を重ねても事態は一向に進展せず、議長への不信は大きく広がる一方となっている。
このような議会の混乱の原因となった、議長選挙に立ち返る必要があり、混乱をもたらした公明党市議団の最長老議員で実質的に公明党市議団を代表する岸本和代議長に対し、ここに議長不信任決議案を提出するものである。
以上