アベノミクスが日本経済をダメにする、朝日新聞コラム(4/8)を読んで~「ミダス王の誘惑」実体伴わないアベノミクス(小野善康阪大特任教授)

コラムは冒頭このようにいいます。
大胆な金融緩和を唱えるアベノミクスが登場して3年が経った。日本銀行の黒田東彦総裁も岩田規久雄副総裁も就任当初、2年もすればインフレが起こり経済は成長を始めると語っていた。果たして、その約束は果たされたのか。

そしてコラムは、株価と実質GDPの推移の図を示し、こう締めくくります。
このような経済で大規模金融緩和を続け、国債と貨幣という数字上の資産を拡大していれば、いつかは実体との食い違いが表面化し、株価や国債価格、さらには円の信用すら崩壊しかねない。日銀はすぐにでも出口戦略を考えるべきだ。

私はこの論評に加えて、アベノミクスは財界・経営者の「堕落」を推し進めていることを指摘したいと思います。生産技術の向上や売り上げが伸びなくても、アベノミクスの恩恵で(円安・株高)やすやすと企業の利益が上がり、おまけに、アベノミクスの成長戦力という名の労働の規制緩和は大量の非正規労働者を生み出し、これまたやすやすと生産コストを下げ、その分でもうけを増やす。経営者が技術力を向上させ、製品の良さで売り上げを伸ばすという商法から、政治に癒着し儲けを手にする商法へと経営の「堕落」を一段とすすめているからです。
 しかし、すでに大企業の実態は日本の国益(国民)とは相いれない「多国籍企業」であり、財界・経営者の「堕落」などという批判は通用しないのかもしれませんね。

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