日本共産党市議団を代表して、反対討論を行います。
この議会において、日本共産党市議団として反対する議案はただひとつです。
「戦争につながる安全保障関連2法案の廃案を求める意見書」の提出を求める請願について総務委員会・委員長報告は不採択ですが、私たちは、本請願は、採択すべき請願であるとの立場から以下理由を述べて、不採択とする総務委員会委員長報告に反対をいたします。
本請願は趣旨説明の中で、この法案のもつ危険性を次のように指摘しています。
「法案には平和や安全の名前がついていますが、自衛隊が地球規模で戦闘の場に行き、武器を使用し、殺し殺されることが現実となります」と。
国民の命を脅かす、最大の行為は、「戦争」です。
憲法9条をふみにじり、日本を戦争できる国にするのか。
いま国会に提出されている「安保関連法案」はここがするどく問われています。
日本政府は、米国の先制攻撃で始まる戦争に、戦後ただの一度も違法だとして反対したことはありません。自衛隊が米軍にたいし世界中で弾薬補給や武器輸送などの後方支援をし、その活動地域も「非戦闘地域」限定から「戦闘現場」以外の戦闘地域に広がる。攻撃されれば戦闘になり、憲法違反の武力行使とつながります。
6月4日の衆院憲法調査会での参考人質疑で、与党自民推薦の長谷部恭男早稲田大学教授をはじめ、民主推薦の小林節慶大名誉教授、維新推薦の笹田栄司早大教授の3人がそろって、「戦争法案」は憲法違反と表明したことは、この法案が廃案しかないというひとつの象徴的な出来事でした。
一内閣の解釈改憲で、国民への十分な説明もないまま、夏までには法案強行を数のチカラでめざすという安倍政権の暴走に、改憲論者の方々でさえ、「立憲主義」の立場から、解釈改憲の暴挙に反対するのは当然です。
6月12日には、山崎拓元自民党幹事長、自民党で政調会長を務めた亀井静香氏、藤井裕久元民主党最高顧問、竹村正義元新党さきがけ代表の4氏が日本記者クラブで会見し「国策を誤ることになる」と元自民党の中枢にいた面々が戦争法案に反対の意思を表明されたのも、異例中の異例のことです。
今、どの新聞、マスコミの世論調査をみても「戦争法案」について「今国会で成立を図るべきではない」が8割を超えています。5/30・31日共同通信が実施した全国電話世論調査では、安保法案説明不足81%、与党支持層でも自民69% 公明81%が説明不足との世論調査の結果を報じています。
国会では自公・安倍政権は多数ですが、国民の中ではどうでしょう。
安保法案は「廃案に」の声が多数ではありませんか。
日本を戦争する国にさせない。
若者を戦場に送らないという本請願の趣旨にご理解いただき
ご採択をいただくよう求め、反対討論とします。