福岡県直方市の「公契約条例」制定にいたる経緯と合意形成等について勉強させていただきました。

 直方市は、平成25年12月12日市議会定例会にて全会一致で「公契約条例」を可決し、同年12月20日に公布され、本年4月1日より同条例が施行されています。
 直方市は人口約6万、市の財政規模241億3千万円(平成22年度歳出)で、本市と比べ小規模の自治体ですが、いま全国で公契約条例を制定している11自治体(区・市)のなかで本年4月から施行された「ホット」な自治体です。
 
 直方市の議会・会議室で、財政課長と総合政策部2名、議会事務局次長の4人の応対頂き、当方が事前に提出した調査項目・質問に丁寧な説明(文書でも回答)を頂きました。
 公契約条例の制定にあたっては、労働者の賃金を条例で制定するところから、いわゆる労働者側、経営者側、なかでも「経営者」側との合意形成がもっとも重要なところだと思いますが、直方市の制定に至る教訓では~
 ①公契約条例によってもたらされる業界全体の利益(ひいては市民の利益)を、合意形成の中心におき、審議会等合意形成に努めていること。
 ②制定に市長が意欲をもち、その指揮の下、配置された担当者の積極的な対応が功を奏していること。
 ③条例でもたらされる「効果」について、市の財政規模、現実の支払われている労働者の賃金実態等に配慮し、無理なく導入でき、小さく産んで大きく育てる式の方向性を堅持していることなど感じた次第です。
 なお、公契約条例の制定については、同市の職員労働組合(自治労)からの政策提案が、同条例を検討するきっかけとなったとお聞きし、労働組合運動に長年携わってきたものとしては、この点でもうれしく感じました。
 直方市の皆さん、お世話になりました。

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